都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

BUTTER

2009年8月6日、埼玉県富士見市の月極駐車場内にあった車内において会社員男性(当時41歳)の遺体が発見されました。死因は練炭による一酸化炭素中毒でしたが、自殺にしては不審点が多かったことから警察の捜査が始まりました。

その結果、男性は木嶋佳苗(逮捕当時34歳)と交際していたことがわかり、さらに捜査を続けると、木嶋の周辺で何人もの愛人が不審死を遂げていることが判明し、大騒ぎとなったのです。これがいわゆる「木嶋早苗による婚活連続殺人事件。聞けばなるほどで、女性に縁遠いながら、結婚願望があってお金を持っている独身男性は思いのほか多く、免疫がないもんだから、そこんところをうまく突けば、簡単に懐に飛び込んでいけるというのを世の中に示しました。非常に教訓的な事件です。

 

『BUTTER』(柚木麻子著・新潮文庫)は、その木嶋佳苗事件をなぞるように描かれた小説で、頑張って美味しい料理を提供し続けると、モテない独身男はイチコロであるというのを実践して示しております。そして、その美味しさの根底にある食材がバター。これさえあれば、どんな料理でも大馳走に昇華していくというタネを明かしています。

もう一つ、犯人が人の心を支配していく様子がホラーそのものでして、マインドコントロールの恐ろしさを痛感させられました。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 18点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 17点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 16点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 16点

【読後感】爽快感・オススメ度 16点

【合計】83点