映画やドラマで一つのテーマに沿って複数の短編を集めた作品のことを「オムニバス」と呼んでいます。
もともとはラテン語で「乗合馬車」を意味するそうで、全ての人が利用できることから転じ、あらゆるものを集めたものというような使われ方となっています。小説のジャンルでは「アンソロジー」と表現することが多いかもしれません。同じ意味です。
『オムニバス』(光文社文庫)は、誉田哲也の姫川玲子シリーズの短編集です。
ドラマでは竹内結子が演じていたこのシリーズは、作者のイメージでは松嶋菜々子のつもりだったそうです。
ま、いずれにせよ美人だけど、男まさりのアクションも演じ切る捜査一課の若手美人刑事がリーダーである姫川班の活躍は、読者の心をガッチリ掴んでいて、新刊が出るたびに無条件で買い求めるファンが大勢います。私もその一人です。
なんでしょうね、絶対にいないことがわかっていても、惹きつけられてしまう魅力。魔法をかけられてしまいました。
本作は、それぞれが50ページ前後の短編ながら、実にコンパクトに問題提起がされており、その解決手法の鮮やかさと後味の良さが際立っております。あっという間に読めました。
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 18点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 18点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 19点
【読後感】爽快感・オススメ度 19点
【合計】90点