都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

感染遊戯

日本人とアメリカ人の平均寿命を比べると、三歳以上の開きがあります。もちろん、日本が上です。

どうしてそんな差になってしまうかと言うと、我が国が国民皆保険制度に支えられているからです。アメリカ人の多くは、具合が悪くなってもなかなか医者にかかろうとしません。それは、医療費が日本に比べて異常に高額であるためです。

なぜ、日本で完璧と言っていいほどの健康保険制度が確立されたのでしょう。

それは、制度を作り上げた昭和三十年代後半が、高度成長の真っ只中であり、かつ国民全体が若かったから。高齢者が珍しかったからです。

つまり、保険料がバンバン入ってきて、出て行くお金が少なかったということ。

国民健康保険はもちろんのこと、企業の健保組合も潤沢な予算でもって、余裕の運営でした。それは、年金なんかも同じです。高齢者がいなかったから。昔はです。

その結果、監督官庁である厚生省(今は厚労省)は、グリーンピアという贅沢な福利厚生施設を日本中に13箇所も作りました。天下り先でもあるわけです。今は全部なくなっています。バカバカしい。

 

『感染遊戯』(誉田哲也著・光文社文庫)は、厚労省をはじめとする高級官僚に鉄槌を加える話です。短編集かと思いきや、全てが繋がっていくという仕掛け。なかなか考えさせられる作品でありました。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 16点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 17点

【読後感】爽快感・オススメ度 15点

【合計】80点