『大悟の芸人領収書』という番組が、お笑い業界の未来をテーマとして進行しておりました。
まぁ、どうだっていいような話をダラダラ続ける夜中のバラエティーなんですが、その中でダウ90000の蓮實翔が芯を喰ったことを言っていて、ハッとさせられました。それは、
「お笑いというジャンルは、それほどには流行っていない。当事者である芸人たちは、もともとお笑いが好きだし、テレビ局というのがお笑いがいっぱいある場所だから、みんな気付いていないみたいだけど、ちょっと外を歩いてみたら、誰もお笑いの話をしていないのが分かる。サッカーや野球の方がよっぽど話題にされている。一切観ない人も沢山いるのだ。だから、もっとお客さんを引き込む作業をしなければならない。芸人たちが普段やっているのは、すでにお笑いが好きな人を奪い合っているということに気付いて欲しい。我々がやらなきゃいけないのは、お笑いファンの総数を増やすことだ。例えば始球式に行くことで野球ファンの目に触れるなんてのもそう。それが、お笑いを見るきっかけになるかもしれない。芸人でファンを増やす努力を怠っている奴は、お笑い以外の仕事をしているとくさす傾向にあるが、それは大間違いだ。そもそも、濃いお笑いを追求するだけで上手くいくという考えがダメ」
これって、あらゆる業種に通じる話で、昔、将棋の島朗九段と話していたとき「我々の使命は対局と普及です」と言っていたのを思い出しました。自分の成績も大事だけれど、それと同じくらい、ファンを増やすことに力を入れなければいけないと本気で言っていたのです。建前でなく本音です。トップって、そういう次元で考えるんですね。深いです。
プロ野球は、各球団がチームの存続ばかりを気にしていて、野球人口が減っていることに目を向けようとしていません。それは、ファン開拓も同じ。今、球場にやって来るのはリピーターばかりで、若い人や女性客には敷居が高くなっていることに気付いていない。応援団の在り方は、見直すべきだと思うんですけどね。少子高齢社会で中高年がターゲットの市場が先細りなのは明らかです。王貞治が『球心会』を立ち上げたのは、そういうことですが、なかなか影響力のある賛同者が増えていかないようです。