相場英雄は大好きな作家の一人です。
時事通信社の経済部で働いていた経験を生かし、現実に起きた事件をベースにして、そこに手を加えていく展開は、いつもイメージがしやすく、大学で講義を受けているような気持ちにさせられます。
『ブラックスワン』(幻冬舎)は、台湾で暮らし、要人警護の仕事を個人で請け負っている元自衛官の城戸護が、公安警察と中国政府を相手に活躍する話です。あれ…城戸護…なんか聞き覚えがあるような…⁉︎
そうです。7年前にこのブログで紹介した『KID』の続編ということらしい。相場作品としては異色のハードボイルドものですが、どうしてなかなか迫力あるタッチで描くのは流石です。前半の設定がゴツゴツしていましたが、終盤はジェットコースターに乗っているような一気読みでした。中国のスパイ組織はヤバいけど、コロコロ気持ちが変わるアメリカ大統領は、もっとヤバいです。
映画っぽい小説、楽しかった。
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 17点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 17点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 18点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 19点
【読後感】爽快感・オススメ度 18点
【合計】89点