都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ねにもつタイプ

翻訳家と言うと、戸田奈津子ぐらいしか名前が浮かびません。

地名や人名に馴染めない外国文学は読みませんからね。ジャンルを広げてしまうとキリがないってのもあります。

だけど、児童文学における翻訳の第一人者・岸本佐知子という人を知りました。

『ねにもつタイプ』(ちくま文庫)という本で、第23回講談社エッセイ賞(2007年)を受賞したらしい。早速、Amazonで手続き。

 

うわぁ、こんな文章があるんだと驚きです。

あえて名前を付けるなら、空想科学エッセイという感じ。何かの事象を頭の中でグイグイ膨らませるんだけど、ビジュアルから離れていかないのが独特です。小さい頃に図鑑シリーズを買い揃えてもらったのが影響している気がします。違うかな?

Wikipediaによれば、筒井康隆に感化されたそうで、なるほど文中の表現がSFっぽいのはそのせいなんだ。

こんな一節があります。

 

「私の好きなウニやハヤシライスや豚肉生姜焼きやアジのたたきや島らっきょうや鰻重。みんないい匂いだ。でもそれが自分の体臭だったらと考えるとゾッとする。また、どんなに好きでも抱きしめたり一緒の布団で寝たりする気にはならない…それって考えたら変ではないのか。私たちは嫌な匂いの、手で触ったり頬ずりしたりすることもできないものを平気で口に入れている…私たちはどうかしている」

 

素晴らしい。気が付きませんでした。