都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

マスカレード・ライフ

出版不況が言われる中で、各社は独自の文学賞を設け、そこから新たな作家をデビューさせています。

それが話題になれば、そこそこの販売実績が見込める。

実際には、作品そのものよりも、作家をめぐる背景の方が出版社は意識しているかもしれません。

選考にあたる重鎮作家たちに対しても、それとなく会社の意向を伝えたりして…。オーディションなんかもそうだけど、人の中から人を選ぶというのには、いろんな思惑が絡むもの。入社試験なんかもそうですね。

 

『マスカレード・ライフ』(東野圭吾著・集英社)は、名門ホテルを舞台としたシリーズ第五作ですが、今回はその題材として、新人文学賞の選考会が選ばれました。作者自身がいっぱい経験しているシチュエーションですから、やたらと生々しい。

設定上の「日本推理小説新人賞」の選考委員は、赤坂クリス・嵯峨野竹成・寒川心五郎・広井戸博司・溝本張史の5人ですが、広井戸博司は池井戸潤を想起させるし、溝本張史は横溝正史と松本清張を合体させたものと思わせます。そういうのって、気まずくならないんですかね?

いやぁ、現実にはいろいろあるんでしょう、事前の工作。出版社は、考えますからね、誰だったら売れるかを。

なので、あまり触れられたくないところだと思いますが…。集英社の上層部がどんな風に考えているか、ちょっと興味があります。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 15点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 17点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 19点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 17点

【読後感】爽快感・オススメ度 17点

【合計】85点