過去のデータにすがって生きているような職種は、早晩AIにとって代われるものだと思います。
内科医なんてその典型で、3分診療と言われる内容は、体温と血圧と脈拍のチェックに過ぎず、大半は資格の有無に関係なく判断できるものだと思います。医療行為は結構怪しい。近い将来、ロボット医師が席巻し、特に地域医療の主役になるのは間違いないでしょう。
弁護士業務もそうですね。条文や判例に照らし合わせて論理構築していく作業は、むしろ機械にこそ向いていて、量刑判断のみを人間が行えばいいような気がします。
覚えるということの価値が低下する中で、人間は何をするべきかが問われているのではないでしょうか?
思いやりや優しさは、充分に飯のタネになる、そういう世界に入り込みつつあります。
『有罪、とAIは告げた』(中山七里著・小学館文庫)は、裁判記録を入力すると、その裁判官の思考を再現し、判決文を出力するというAI裁判官をめぐって物語が展開していきます。ともすると、人間の脳がいつの間にか機械に支配されてしまうという恐怖。これから先、いろんな場面でそんなシチュエーションが出てくるものと思います。何となくだけど、情緒的な判断を甘いと捉える人が増えている気がするのは、先入観が過ぎるのでしょうか? 本書では導入されようとしたAIが中国製だって話でしたが、これがアメリカ製だったらまた、展開が変わるものなんでしょうか? いろいろ考えてしまいました。
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 20点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 17点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 17点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 19点
【読後感】爽快感・オススメ度 19点
【合計】92点