都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

こうやって、センスは生まれる

最近の多くの企業は、顧客窓口をコールセンターに外部委託して、自前の組織にしていないところが目立っています。

増大する件数を捌くための効率化によるものですが、クレームから本質的な問題を抽出することが難しくなっていて、顧客サービスを充実させる観点からは、大いに問題ありと思われます。改善のヒントに目を背けている。

先日、携帯電話のサービスショップに行って、ますますそのことを感じました。あの業界は、改善点が山ほどあるのに、サービスとは名ばかりで、その場凌ぎの弥縫策ばかり。その後に送られてくる本体からのアンケートもショップの通知表を作るためのもので、何にも分かろうとしていません。要するにセンスが悪いんです。

 

尊敬する糸井重里大先生が、自分のチームの教科書にしていると公言している『こうやって、センスは生まれる』(秋山具義著・SBクリエイティブ)を購入し、貪り読みました。この本、確かに凄かったです。

この中で、センスをたくさんの言葉で定義しています。

 

・情報が希少で亡くなった結果、次に注目の奪い合いが起きた。単に良いことを言うだけでは届かない。だからセンスがより重要になっている。

・今の時代、価値を持つのは知識をどう使うかという編集力だ。人の心を動かせるのは人間だけ。知識より感性が問われる時代となったのだ。

・センスとは、生まれつきの才能や芸術的な素養のことでなく、観察と選択と工夫の積み重ねで育まれる技術であり態度である。
・センスとは、人をハッとさせるアウトプットである。単なる驚きでなく納得・共感・意外性などの要素が複雑に絡み合っている。

・センスとは、十歩先を行くことでなく、半歩先の提案をすることだ。共感と予想外の中間にある心地よいズレを見つけるのである。

・センスとは、空気を読むことではなく、空気を変えること。センスある人は情報を上手く操る人でなく、空気をデザインできる人だ。

・センスは、偶然の閃きでなく知覚・組み替え・表現という三つの仕組みを繰返すことで育つ。感覚の積重ねの結果であり再現可能な技術だ。

・分析とは答えを出す行為だが、観察とは違和感を拾う行為だ。違和感の感度こそが、センスの最初の芽となるのである。

・センスとは、異なる要素を新しい文脈で結びつける編集力のこと。この組み替えのセンスを磨くことで発想が一気に広がって形になる。

・伝えるために最も必要なのは、相手の心の位置を想像することだ。センスは相手の立場で世界を見る、つまり想像力の延長にあるスキルだ。

・センスある人は、まず共通点を見抜く。異なるものから似ている構造を見つけるのが上手なのだ。

・センスのある人は答えを持っている人でなく、問いを持っている人だ。問いが多いほど世界は深く複雑に美しく見えるようになるのである。

・現代社会では正解を出すより違う問いを立てることの方が価値を持つ。AIが最適解を出す時代、人間に求められるのは組み替える力だ。

・センスとは、知識でも才能でもなく、選択の仕方だ。思考の選択を繰り返すことで自身の世界を形作っていくことになる。

・センスとは、観察する習慣と組み替える意志の掛け算だ。そしてそれは一人きりの作業では磨かれない。判断よりも感受が必要なのだ。

 

いやぁ、勉強になりました。