私の子供のころは、野球マンガが大ブームでした。
古くは『ちかいの魔球』』『黒い秘密兵器』そして『巨人の星』。
どれもこれも、バットにかすりもしない魔球を駆使するピッチャーの物語で、ミステリー的な謎解き要素も加わって、ドキドキしたものです。
しかしながら、現実には、消えたり、光ったりするようなボールは存在するはずもなく、せいぜい背面投球とかスイッチ投法とかで、ワクワクする程度でした。
そんな中、王シフトというシステムは斬新でした。
当時、王選手の打棒に手を焼いていた広島カープが、親会社であるマツダのコンピュータを使ってデータ分析した結果、二塁ベースよりも右側を内野手が三人で守るという守備体系で、今考えると、コンピュータを使わなくても分かるんじゃないかと思うけど、説得力が違うんでしょうね、コンピュータがそう言ってますってのが。その結果がどうであったかは、コンピュータは教えてくれないものの、なるほど、そういう考え方もあるなぁと膝を打ったものでした。シフトってのも新しい。当時は、外国語が混じっていると、何でも新しくてありがたいと思っておりました。
時は流れ、大リーグでは、バッターに応じて極端なシフトを取るのが当たり前になっています。
速い球を打ち返すには、それに負けない強いスイングが必要であるというのに対し、それではと予め徹底したシフトで対抗。
かくして、大リーグではヒットが減って、ホームランが増える(フライボール革命などと言い表される)という傾向が続き、大味なゲームが増えたために、極端なシフトを規制する案が出される始末です。
日本がそうなるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。筋肉が違いますからね。王貞治は身長177㎝体重79㎏ですって。後楽園球場のライトスタンドまでの距離が90メートルに満たなかったのは、仕方なかったのであります。