世界的に漁獲量が拡大の一途を辿る中、日本では80年代の三分の一にまで落ち込んでいるといいます。
8年前まで下関で定食屋を開き、仕入れのため毎日のように唐戸市場へ通っていた私が店をたたんだ理由もそこなんです。
温暖化の影響は凄まじく、漁場が少しずつ北へ動いていく中、底引きの漁法も高度化して、早い者勝ちで根こそぎ獲ってしまうようなところもあり、廃業する卸業者が後を絶たなかったのです。業界の高齢化や後継ぎ不足なんてのも浮かび上がっておりました。
そして、何より大きな問題は、業界内における資源管理です。
現状は、ほとんどないに等しい。だから、幼魚とも言えないような小さな魚を獲っているし、産卵前の魚を狙いうちしているような業者も少なくありません。産卵後の魚は、味が落ちる。だから、その前に獲ってしまおうという感覚です。決して間違いだと言えない。それは、資源管理のルールがないからです。美味しいサカナは売れる。売れるサカナを獲る。
網にかかった魚を選別して、小さい魚を逃すなんてのも、人件費を考えると現実的でないというのが現場の声なんです。
そもそもが、業界全体として儲けようという発想が極めて低い。一緒に貧しいのは構わないけど、誰かが抜け駆けして儲けようとするのは認めないという心理。これは、一次産業全般について言えることなんですけどね。
儲からない職種であるため、若い人が寄り付かない悪循環も生んでいます。
今こそ政治主導が求められているんだけど、ここの大臣ポスト、若くて優秀な人が任命されることは考えないんだろうな。就労人口少ないしね。