若いころ、仲間内で好きな歌手は誰だという話になったとき、待ってましたとばかりに山本リンダだと言ってました。
本当は、南沙織だったけど、そんなんじゃ面白くも何ともない。広がりませんからね、エピソードトークとして。
何より、誰とも被りません。そこんとこ重要です。私だけのリンダ。これ一本で、30分はいけます。
そもそもの山本リンダは、清純派としてデビューしていました。
「困っちゃうな〜デートに誘われて〜♬」
曲調も悪くありませんが、何と言っても詞が面白い。いきなり意表を突いた口語体の倒置法ですからね。舌足らずの歌い方も独特なので、小学校の頃はモノマネまでしてました。声変わり前で、結構似ていたような…。
だけど、ポイントはそこじゃない。
一発屋で終わりかけたかと思いきや、ある日突然『どうにもとまらない』で再ブレイクを果たします。
あれは衝撃でした。
高校へ通うために朝支度をする私は、6時前に起きて、時計がわりにテレビのスイッチを入れます。そこからは、歌謡曲が流れてきてました。当時は、プロダクションからの持ち込み企画なんでしょうね。朝っぱらから、得体の知れない歌手を連れてきて、ただただ週替わりでお披露目として歌う、ラジオみたいな適当な番組があったのです。こっちも見るわけじゃない。時報のつもりですから。
そこから、サンバ調のあのメロディーが流れ、なんだなんだと画面に目をやると、あの清純派がヘソ出しで、グイングイン腰を回していたのです。どうも、噂は信じちゃいけないらしい。なるほど、これはスゴい。
いやぁ、ツッコミどころ満載だけど、ネットどころかビデオもない時代のこと、みんなと話題を共有するまでにタイムラグがありました。
しばらくは、私だけが知っている状態だったのです。
バズったのは、それから二、三週間後だったように思います。
そこから堰を切ったように、奥村チヨとか辺見マリとか夏木マリらがセクシーソングを連発し、ねっとりクネクネした歌謡曲がブームとなったのが懐かしい思い出です。
加藤茶の「ちょっとだけよ〜あんたも好きねぇ」(曲名は『タブー』)も同じ頃だったような…。ビジュアルは小川ローザのパンツが見えたぐらいで大騒ぎしていた時代ですが、言葉については規制が緩かったような気がします。
で、好きな歌手は山本リンダ。みんなとは、趣旨が違うんですけど、定番のネタとして、今も仕舞ってあります⁉︎