クラシック名曲の基礎知識があると、現代のポピュラーミュージックに接したときの感じ方が違います。
お笑い全般について言えることですが、落語についての基礎があるかどうかで、その深みが違うってのはあると思うんです。
例えば、明石家さんまや伊集院光は、本(もと)を正せば落語家志向でした。だから、いろんなものを喩えるときの、ベースに広がりがある。
お笑いファンは、是非、落語を勉強してほしい、そう思います。
誰もが知っている古典落語は、「寿限無」でしょう。東京三菱UFJみたいな話です。そして、「まんじゅうこわい」も外せない名作です。私は最後のひとこと「もう一杯、熱〜いお茶が怖い」にシビれました。もう一つ、挙げるとすれば「芝浜」です。「よそう、また夢になるといけねぇ」は、サゲと言うのに相応しい名ゼリフだと思います。オチじゃなくて、サゲと呼ぶのが落語の矜持。この三つぐらいは、当たり前のように、みんな知ってて欲しい基礎知識なのであります。
『幕末時そば伝』(鯨統一郎著・実業之日本社文庫)は落語マニアを対象に、いろんな落とし噺を繋いだオールスター戦みたいな小説です。
よくもまぁ、こんなことを考えるなぁという感じ。「まんじゅうこわい」のほか「道具屋」「長屋の花見」「目黒のさんま」「時そば」などの名作が、見事に繋がって、ミステリーとして仕上がっています。歴史上の人物もそこそこ登場しているので、教科書として使えるかも⁇
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 18点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 17点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 19点
【読後感】共感性・爽快感・リアリティ・オススメ度 18点
【合計】88点