都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

マニュアル車

免許取立ての夏、友人のMと二人で高級デパートのお中元配達のアルバイトをしました。
35年ぐらい前の話ですが、お客様のお宅へ1個届けると200円が貰えます。
一日がかりで100個ぐらいを捌きますので、相当に割りのいいアルバイトでした。
その代わり、配達員には襟の付いたシャツの着用と革靴が求められる。
ちょっとした差別化ってことでしょうか。
言葉遣いも注意するように言われておりました。

本当は、一人でやったほうが儲かるんですけど、カーナビなんてない時代ですからね。
地図を見ながら、テキパキと判断するには、それなりのセンスも必要です。
そこで、人相が悪いけど、運転が上手いMがドライバー。
外見がしっかりしてるけど(?)、運転はヘタな私が配達員という分担で、楽しくやっていました。

あるとき、すごく狭い路地の先が坂になっていて行き止まりって場所がありました。
そこからは、坂道バック発信をしなければなりません。
クルマと塀との距離が50センチ程度だったかな?
ちょうど、しくじってぶつけやすい長さなんです。クルマはマニュアル車

  「ったくなぁ、こんなんでキズになったら、バイト代がパーだぜ」
    「いやいや、オレにいい考えがある」と私。
    「ヘンに距離があるから悪いんだ。最初から塀にぶつけておいて、そこから発進すればいい」
  「なるほど、お前やってみ」

Mはそのとき何故か、私にキーを渡しました。
私は自分のグッドアイデアに自信を持って、ハンドルを握る。
まずは、ソッと行き止まりになっている家の塀にコツンと。

  セーフ

クルマで対象物に向かってぶつけたのは、後にも先にもこの一度きりです。
後は、ギアをバックに入れて、ふかすだけふかす。サイドを外して…

  ギュルギュルギュルガリガリガリ

なんと、ギアがセカンドに入っていました。
ちょっとの違いなんですけどね。
塀こそ倒れなかったものの、友人のクルマは、ドリルで穴を開けたみたいになって…
笑うしかありません。
Mも笑ってました。いいヤツです。


ハード・オフという中古屋で、本棚のいいのを見つけました。
これが背が高すぎて、愛車には乗りません。
そこで、いつも行く居酒屋のOさんに軽トラを借りました。
これが、マニュアル車
乗り慣れていないクルマの運転は、適度な緊張感があり、方向指示器とワイパーの操作を何度も間違いながら、無事に運び終えました。

これで、スライド式の本棚が二つ。
今まで、別室にあった図書を運び込み、千冊ぐらいの本が展示できるようになりました。
本の貸出しで、お客様との結びつきが深まればなぁと考えております。