都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

総合力

ザックジャパンアジアカップの頂点を極めたのは、監督采配の素晴らしさだと絶賛されています。
戦術的なことについて、詳しくは解りませんが、三枚しかない交替枠を実に上手く使っているのに、感心させられます。
つまり、交替した選手が必ずキーになる活躍をするっていうこと。
決勝までの六試合で、登録された23選手のうち、実に21人を起用したところに強い意志を感じます。
このことで、ベンチに緊張感がみなぎる。
これは、現役時代にスターだった監督だと、理解しづらい部分ではないでしょうか?
メンバーを固定化すると、ベンチに負のオーラが漂うのは、チームで行うスポーツにおいて、よくある話なんです。
「なんでアイツが」とか「オレを使えばいいのに」という感情は、「失敗してしまえ」みたいな空気にすら、繋がっていくのです。
だから、監督は、試合に出場していないメンバーに気を配らなければならない。
「オレについて来い」ではなくて、納得するまで対話を重ねていくザック流は、突出したプレーヤーがいない日本チームにピッタリしたように思います。
おそらくは、出場を果たせなかった二人に対しても、精一杯のことばをかけていることでしょう。

このことは、昨年後半のヤクルトスワローズでも感じた次第です。
小川監督もまた、現役時代の実績がそれほどでなく、気配り方の指導者でありました。


「名選手が必ずしも名監督とはならない」という教訓は、今後、ビジネスの世界にも拡がっていくことでありましょう。
コンピュータの存在が巨大化する流れの中で、記憶力(つまりは学歴)はさほど重要ではありません。
むしろ、人間のみが持てる“コミュニケーション能力”が問われる時代になっているのであります。