今はどうなってるか知らないけれど、30数年前の母校・大学の古机には、あちこちにいろんな文字が刻まれておりました。
オールドファッションのカンニングであります。
そのことが試験に出るとは限らないけれど、これも要領の問題であって、キーになることばをポイントを絞って書き込んでおくと、ものによっては大変に役立ちます。
だから、アホな学生は、早朝から教室にやって来て、必死に準備しておりました。
中には、二、三日前からの仕込みも。
努力の方向が違っているのは、重々承知のうえです。
大学サイドもある程度は認識していたのでしょう。
試験の当日に全員が席替えをさせられたこともあったように思います。
のどかだねぇ!?
今朝のワイドショーで、長嶋一茂氏が期末や中間の試験はほとんどカンニングだったとカミングアウトし、「1度もカンニングしたことない人なんていないでしょう?」と爆発してました。
そのときの各コメンテーターの表情が面白く、『裸の王様』を読んだ後みたいな気持ちになりました。
そういえば、故伊丹十三氏が、その著『女たちよ!』で、こんなことを書いてました。
私は高校野球というのが実に吐き気が出るほど嫌いですが、それは高校の野球選手たちの顔つきがあ まりに愚かしいためで、いやあ、ああいう生徒がどのクラスにも必ずいるんだよねえ、できるだけ目 立たないように一番後の席に坐り、試験はむろんカンニング、(略)私の経験では勉強のできない奴 は概してずるい奴だった。なにが純真な高校野球だ。
アハハ、言っちゃいましたね、文科系代表。
でもこれ、将棋部の私は共感できます。運動部だとモテるからなぁ。
野球には、相手のウラをかく戦術がいろいろあって、そういうので後ろめたさが違うかもしれません。
「コラッ!」で済む場合もあるし、停学になることもある。
だけど、新聞の一面を飾るのは、やはり行き過ぎでありましょう。
正論をかざして、一斉に攻撃を加えるのは、怖いなぁと思いました。
なので今日は、一茂に“アッパレ!”であります。