小学校時代の友人であったノリタケ君は、スポーツ万能のおっちょこちょいでした。
特に野球がうまく、その後は東都六大学の三部ではありますが、首位打者を獲ったほどの実力者でした。
その彼が、当時の大学生憧れ企業であるT社へ就職します。
野球人としてのキャリアを高く評価されたのでしょう。
そして、その会社の野球部へ、当然のように入りました。
週末は、みっちりと野球漬け。
休みなんて、正月以外はありません。
そんな彼が、ちょっと私的な旅行へ出かけようと、お伺いを立てたところ、監督からひとこと。
「お前、どうして入社できたのか、分かってるのか!」
これが、将棋部だったら、そんなやりとりにならないんだけど、スポーツで入学や入社をすると、イヤだから辞めるってわけにもいかないようです。
(つづく)