都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

天下りちゃん

その昔、金融機関の監督官庁は“大蔵省”で、生殺与奪の権を持ったそれはもう恐ろしい役人軍団であったが、それは表向きで、対応さえ間違わなければ、阿吽の呼吸で頼もしくもある水先案内人でありました。
なぜなら、どの金融機関にも大蔵省OBがいて、しっかり繋がっているから。
いわゆる天下りってやつですね。
これらのOBは、平時の仕事がありません。
実務に携わったことがないので。
あんまりヒマだから、週に一度くらい、情報交換に出かけます。
もちろん、大蔵省の検査絡みの。
何を指摘されて、どう答えただとか。
そして、最も重要な任務は、自分の会社にいつ検査が入るかの情報入手です。
これによって、一週間前ぐらいから、各部署で準備が始まるわけであります。
これだと、ムダがない。
天下りの人へは、多額の給料とは別に、個室と美人秘書と送迎運転手が付いたりします。
まぁ、会社にとって、それだけの価値があるってこと。
当時は『検査対応マニュアル』みたいなのがあって、支社に検査が入ったら、昼食は2,000円ぐらいだとか、おやつはメロンだとか、それはもう、名人戦の将棋指しみたいな待遇となっておりました。
だから、あんまりひどいこと書かないでねって感じ。
高度経済成長は、そうやって支えられていたわけで、いろんな業界が仲良しの警察と暴力団みたいな関係にあったのです。

両者の関係性が崩れたのは、監督官庁が“金融庁”に変わった1998年ごろか。
天下りの情報源がなくなると、金融機関は一気に守勢に追い込まれ、旨味のなくなった役人軍団は、本気で弱点をグイグイ突いてきます。
みずほ銀行』だって、そんな情勢を理解していなかったわけじゃないけど、合併の繰り返しで社内調整に明け暮れて、最後は密告でボロボロに沈められた次第です。
敵は本能寺にありだと。
メンツを失った金融庁は、最早手加減なしでしょう。
一体、何倍で返ってくるのやら。