都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

古い話

今から40年くらい前になるでしょうか、新宿の京王プラザホテルのレストランで、ジャイアント馬場タイガー・ジェット・シンが食事しているのを見たとき、サンタクロースは父親であると知ってしまったような衝撃を受けました。
その後、村松友視の『私、プロレスの味方です』に触れて、この世界が予定調和で成り立っており、勝敗の帰結ではなく、プロセスの中に鍛え抜かれた身体の凄みを読み取る見世物だと理解することで、楽しみが広がったのを思い出します。
そういうのって、熟練のプロレス者には常識であり、ここまではいいけど、それ以上やったらダメってのがないと、毎日リングに立てないのは明白です。
たまに、興奮のあまり、台本から大きく逸脱する人が出たりして、それはそれでプロレスなのであります。 

古舘伊知郎がアナウンサーとして脚光を浴びたのは、新日本プロレスの実況からです。
おそらくは、事前にいろんな局面を想定して、言葉を用意していたのでしょう。
比喩表現を駆使した独特の言い回しを機関銃のようにたたみかける放送は、別の楽しみ方をも提供していたように思います。

報道番組もプロレスと似通ったところがあって、ここまでは言っていいけど、それ以上はダメだよと。ある程度の批判は許容されたとしても、完全否定は許さない。
だから、ニュースキャスターが正義の味方だなんて、思っちゃいけません。テレビ局と内閣とは、京王プラザで一緒に食事しているのであります。そういう話。