都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

二塁手革命

中日ドラゴンズの谷繁監督をして「グラウンドに犬が走っている」と言わしめた広島カープ菊池涼介選手ですが、二年連続の二塁手によるプロ野球捕殺記録更新のウラには、類まれなる反射神経のほかにも大きな理由がありました。
それは、カープの先発投手陣の顔ぶれによります。

  2013年 バリントン・前田・大竹・野村・中崎・中村恭・久本
  2014年 前田・大瀬良・バリントン・野村・九里・福井・篠田・ヒース

この中にサウスポーは、中村恭・久本・篠田のみ。
十二球団でも珍しい左腕日照りです。
今どきは、予告先発ですから、対戦チームはズラリと左バッターを並べてきます。
そして、左打者が引っ張ると、打球は右方向に。
これを肩の強さには滅法自信がある菊池選手が、深めの守備位置から絡めとっていたわけです。

今年も菊池選手の活躍は際立っており、チームのピンチを幾度となく救い、連日のようにニュースで紹介されています。
ところが、今年のセ・リーグ二塁手捕殺ランキングに異変が起きています。

           試合 捕殺
  1.上本博紀 (神)  37   130
  2.山田哲人 (ヤ)  38  124
石川雄洋 (横)  38 124
  4.菊池涼介 (広)  37 113
  5.片岡治大 (巨) 35 97
  6.亀澤恭平 (中) 27 74

試合数にバラつきはあるものの、一試合当たりの3.05は、3.7を超えていた過去二年より、明らかに低下しております。
これは、今年からチームに加わった左腕のジョンソン投手とボールを自在に動かして振り遅れを誘う黒田投手の影響が大きいとは言え、それだけでは説明がつきません。
何故なら、前田・大瀬良・野村の各投手が登板したときも、セカンドゴロの比率が減っているからです。
そこで、これは推察ですが、対戦チームの左打者たちが、引っ張るのを諦めて、流し打ちを始めたのではないかと。
それほどに、菊池選手の守備力が際立っており、相手チームに影響を与えているのです。


もう一つ。
これに伴って、ショートを守る田中広輔選手の数字が上がっています。

  田中広輔(広) 35試合137捕殺

これは、一試合当たり3.91で、このペースで進むと563捕殺となり、従来の日本記録502を大幅に上回る大記録となりそうなのです。
今年で二年目を迎える田中選手は、社会人ナンバーワンの守備力と評価されてやって来ましたが、レギュラー定着により、プロ野球史上最高の鉄壁二遊間が誕生したのは間違いありません。
年齢も若いし、これからのさらなる成長が楽しみなんだなぁ。