都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

再放送

インターネットアーカイブによって掘り起こした私のサイトから、気に入っているものを再度、このブログに掲載していこうと思っています。
まずは、講演の道すがらの気づきを綴った『DOSA日記』より。


鳥取県に三朝温泉というところがあります。
世界屈指のラドン泉として有名だそうで、全国から治療や保養にとお客様が訪れます。
ただし、交通の便が悪く、鳥取空港からは約一時間。
今回は、日程の詰まったタイトなスケジュールの中、空港でバッタリ出会った旧知のE氏(今回イベントの主催者)と一緒に、タクシーで向かうことになりました。
東京や大阪では、深夜でもない限り、遠距離をタクシーに乗るなんてこと、あまりありませんが、地方へ出かけていくと、ほかの交通手段が限られているため、クルマに乗らざるを得ないことも、よくあります。
運転手さんからしてみれば、ウハウハでしょう。
人の少ない土地柄、一発で数字が稼げるお客様は、ありがたい。
いや、それは都会でもそうですね。
目的地までの一本道は、対向車も少なく、快適なドライブでした。
道すがら、私たち二人の会話を聞いていたのでしょう。
間もなく到着のころになって、寡黙だった運転手さんが、語りかけてきました。
「お客さん、帰りも使ってもらえませんか?」
私が日帰りであることを愚痴っぽく言っていたのを聞き逃してはいませんでした。
講演の間、時間をつぶしているから、帰りも乗っていって欲しいと。
「あぁ、いいですよ。どうせ、帰りもクルマだから。だけど、六時の飛行機に間に合わせなきゃいけないから、必ず4時半に迎えに来てください」

「ありがとうございます。10分前には、待っているようにしますので」
交渉成立しました。
運転手さんのほうは、初めて女性に声をかけた人みたいに、ドキドキもののようでしたが、やっぱり言ってみるものです。叩けよ!さらば開かれん!!
こちらは別に、なんだっていいわけです。だけど…
ここで考えてしまいました。
今回は、たまたま二人で乗り合わせていたので、会話の様子から、運転手さんは「日帰りである」との情報を掴めました。
しかし、もしも私が一人客であったときに、そういう確認を行っているのでしょうか?
もっと言えば、宿泊客だとしても、帰りにタクシーを使うのだったら、自分を呼んでもらえないかと売り込んでみることだって…。
私は今までにも、こういうシチュエーションが何度もありましたが、運転手さんの方から、帰りも利用してくださいとの提案を受けたことがありません。
ほとんどの人が、その場の遠距離走行に満足しているのです。

ちょっとした工夫や考え方を変えることで、劇的に売上げを伸ばすことが可能です。
それは、踏み込んで考える習慣があるかどうかの違いにしかすぎません。
ところが、多くの人は、偶然で仕事をしている。もったいない話です。
(2006年11月28日)