前職で草野球の監督をしていたときの話です。
最初のころは、経験者が中心となって、新宿区や調布市の大会に参加するなど、年間20試合前後を楽しんでおりました。
軟式野球、いわゆるラバーボールです。
小学生が初めてグローブをはめて、使うのが軟球で、その名のとおり軟らかいのが特長。
当たったとしても、余程のことがない限り、安全です。
その代わり、打っても飛距離が伸びないのと、大きく弾むので、スピード感がない。
いいピッチャーが投げ合うと、貧打戦となって、なかなか点が入らないのが日常的でありました。
そこへ来て、ある年、生命保険協会からリーグ戦に参加しないかと誘いがきました。
こちらでは、準硬式、いわゆるプロ野球仕様の硬式ボールほどではないものの、軟式とは全く違う石みたいに硬いボール。
直接、身体にぶつかったら、骨折もあるわけです。
これを使うと、試合内容は一変します。
何せ、ゴルフのドライバーショットみたいに打球が伸びていきますから、そりゃあもう、快感です。
そして、このゲームを行うためには、専用のグラウンドでないとできません。
なので、自前の大きなグラウンドを持つ、そこそこ大きな会社、業界であるからこそできる、スポーツなのであります。
私の会社は、歴史のない外資なので、グラウンドなんて、当然にない。
だからこそ、こういう枠組みに入れてもらえれば、活動のチャンスがぐーんと拡がります。
ただし、未経験の運動オンチでもできる草野球の雰囲気ではありません。
ヘタすると、死にますから。
かくして、我が野球部は、高校野球経験者のみが活動するようになり、本気度が増していきました。
(つづく)