今年のセリーグの異変といえば、犠打が少なくなったことも挙げられます。
<12球団のチーム別犠打ランキング> *カッコ内は成功率
1位 日本ハム 37(100%)
2位 楽天 32(94.12%)
3位 ソフトバンク 29(96.67%)
4位 巨人 25(83.33%)
西武 25(86.21%)
6位 中日 22(81.48%)
ロッテ 22(88%)
8位 オリックス 21(87.50%)
9位 横浜 18(78.26%)
10位 広島 17(77.27%)
11位 ヤクルト 13(65%)
12位 阪神 12(66.67%)
本来は、投手が打席に立つセリーグの方が犠打の機会が多くなるハズですが、今年に限っては逆になっています。
面白いのは、パリーグの成功率が圧倒的に高いところ。
投手が打席に立ったときと違い、バントするかどうかがハッキリしないことで、巧くいく確率が上がるってことです。
ここは絶対にバントしかないってときは、守備側から極端なシフトが敷かれるわけで、逆の見方をすれば、わざわざアウトを一つ増やしているだけのことになってしまう。
バント失敗を繰り返すと、指揮官の我慢の糸が切れるってのがありそうです。
<1試合あたりの犠打>
2015年 2016年
ヤクルト 0.73 0.43
巨人 0.81 0.86
阪神 0.97 0.39
広島 0.95 0.59
中日 0.80 0.76
横浜 0.96 0.6
昨年は優勝したヤクルトが二番に首位打者となった川端を据え、徹底的にバントしない戦術を取り、奏功しました。
それに倣うように、阪神・広島・横浜が、二番打者がバントしない戦術を取り出したのです。
その結果、大量点が入りやすい環境へと繋がったということ。
だけど、チームによって事情が異なるわけで…
一点を争うゲームに強いのが、本当に力があるチームでありまして、パリーグの野球のほうが、洗練されているようにもまた、見えてしまうのであります。
(つづく)