中学生のころ、ちょっと陰があってモテていた友人のIがミステリー好きで、ときどき小説から引用した訳のわからないカッコイイ一節をつぶやくことに影響を受けて、創元文庫の本を読み漁っていました。
特に気に入っていたのが、読者への挑戦状があるエラリークイーンシリーズです。
彼の著作は、読み始めてしばらく苦痛が続きます。
最初の100ページくらいは、事件が起こらず、しかも文体が難解で、何を言っているかもよく分からない。しかしながら、そこを耐えきると、一気に視界が開け、怒涛の快感に酔いしれます。まさに、ジェットコースターの感じ。
一時間半ほどの電車通学だった私は、すごいペースで読みまくっていました。
現在の活字中毒に繋がっているわけです。
このときに、耐久力が身に付いたともいえますね。
その後、洋物から和物に移り、やっぱり日本文学が安心だよねと腑に落ちます。
そりゃあ、なんといっても翻訳もののことばのチョイスには違和感が出ます。
登場人物も馴染めなくて、何回も人物紹介のページに戻ってしまう。
地名もそうだし、生活様式もめんどうくさい。
かくして、ここ30年ほど、翻訳ものから遠ざかっておりました。
最近になって、知人にSFのジャンルから『星を継ぐもの』(ジェイムズ・P・ホーガン著・創元文庫)を奨められました。
この本は、非常に評判が高く、あちこちで大絶賛されております。
そうと知っては、見逃せません。
早速、購入して取り組みましたが、これが…
自分の理解力が大幅に不足しているのかと思ってしまうほどに、ついていけませんでした。
何より、理科系のアタマが弱い、弱すぎる。
ネット検索すると、似たようなことを言っている人が見つかりました。
→https://www.emotionbrainz.com/%E6%98%9F%E3%82%92%E7%B6%99%E3%81%90%E3%82%82%E3%81%AE/
というか、あらすじをみて、そういうことだったんだと分かった次第です。
少なくとも、その発想は素晴らしいと思いますので、興味を持ったかたは、まず、(ネタバレするので書評ではなくて)小説からお読みください。