都会のネズミと田舎のネズミ

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健康寿命

厚労省が主導で、『健康経営企業制度』への参加を呼びかけています。
この制度の狙いは、健康保険財政の健全化にあるということ。
従業員の健康管理を会社が的確に行うことで、医者にかかることが少なくなるという目論見です。

WHO(2016年・男女合計)のデータを調べたところ、健康寿命は以下のようになっていました。
健康寿命とは、平均寿命から日常的継続的な医療介護に依存して生きる期間を除いた期間のことです。

    国名      平均寿命  健康寿命
    日本      84.2歳   74.8歳
    スイス     83.3歳   73.5歳
    スペイン    83.1歳   73.8歳
    シンガポール  82.9歳   76.2歳
    フランス    82.9歳   73.4歳
    オーストラリア 82.9歳   73.0歳
    アメリカ    78.5歳   68.5歳
    中国      76.4歳   68.7歳
    ベトナム    76.3歳   67.5歳
    ロシア     71.9歳   63.5歳

男女合計での平均寿命の一位は日本。
ロシアと比較すると、12.3歳も違います。
その原因のひとつは、寒すぎて強いお酒をガブ飲みするからと言われています。
身体を壊して自殺者が多いというのも指摘されており、国の勢いに反して、内情はガタガタだということを窺わせます。
医療先進国であるアメリカが、意外なほどに低いのは、健康保険制度の違い。
ちょっと具合が悪くなって、すぐに医者へ行けるのも、国民皆保険のおかげですね。
アメリカの貧困層は、余程の状況にならない限り、みんな我慢するというのが実態のようです。
オバマさんは、そこにメスを入れようとしたけれど、トランプ大統領は、それに逆行しています。

ここで注目すべきは、健康寿命世界一であるシンガポール(2位は日本)。
この国では、飲酒と喫煙に対する制限がきわめて強く、高度な医療とあいまって、健康寿命を押し上げています。
ちなみに、平均寿命から健康寿命を引いた期間については、中東など上位に戦乱にあえいでいる国が並んでいます。
この期間が長いことは、決していいことではありません。
国内では、長野県が健康県として知られておりますが、ここは行政がPPK(ピンピンコロリ)をお題目にあげて、政策を推進しています。
つまり、本腰を入れて対策を打てば、それなりの成果が期待できることが、実証されているということ。
だから、企業に協力するよう仕向けるこの策は、かなり有効だと思われます。