都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

朝三暮四

故事成語というジャンルがあります。

主に中国の古典から出てきた言葉で、代表的なのは「人間万事塞翁が馬」とか「虎穴にいらずんば虎子を得ず」とか「鶏口となるも牛後となるなかれ」などで、知っているとちょっと偉くなったような気分になるので、そういうのを読み漁りました。家にあったのは『東洋古典語典』(渡辺紳一郎著・講談社)です。

この中で私が好きなのが「朝三暮四」でした。

 

中国の春秋時代、宋の国に狙公という猿好きの老人が、たくさんの猿たちにエサを与えて飼い慣らしていた。ところが、猿たちが増えて、家計が苦しくなったため、与えるエサを減らそうと考え、狙公は「これからはトチの実(どんぐり)を朝に三つ、暮れに四つやる」と言ったものの、猿たちが「少ない」と怒ったので、「朝に四つ、暮れに三つやる」と言い直したところ、猿たちはとても喜んで承知したんだとさ。これが「朝三暮四」のいわれである。

止まらない物価高の中で、高齢化による社会保険料が上がっていく状況において、岸田首相は所得税減税と住民税の非課税世帯には還付金給付をぶら下げたものの、これがまさに「朝三暮四」で、国民をサル扱いしたのがバレバレとなりました。

それでも、少なくない人たちが喜ぶと踏んでいるのだから、ずいぶんとナメられたものです。

これじゃあ支持率が上がるわけがない。だけど、解散にも踏み切れないの「四面楚歌」。どうするんですかねぇ?