都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

犯罪者

私が好きな作家の一人が太田愛(62)です。メディアへの露出が少ないので実物は拝んだことがありませんが、『幻夏』『天上の葦』『未明の砦』『犯罪者』とミステリーでヒットを飛ばし続けています。他の作家に比べて出版のペースが遅いのは、テレビ脚本がホームグラウンドであるため。ウルトラマンものと相棒シリーズでバリバリ稼いでいるようです。

以前、小説の『犯罪者』について、当ブログで論評しましたが、それがドラマ化されて、Amazonプライムで視聴できます。

これ、掛け値なしで、めっちゃ面白かった。

高橋一生と斎藤工と水上恒司の三人が実にいい芝居をしていて、テンポも良い。小説より上を行ってました。Amazonには、たくさんお金を落としてますからね。少し、回収した気分です。

柳陰(2014/3/1分再掲載)

『青菜』という古典落語で、お金持ちの旦那さんが植木屋の労をねぎらって、ご馳走するくだりの中に、“井戸で冷やした柳陰”を勧めるというのがあります。
これは、みりんに焼酎を加えたお酒のことで、冷たくして夏場に飲むと、それはもう贅沢そのものといったところだと、説明されておりました。
甘いものは、冷たくするといっそう美味しいってことです。
冷蔵庫のない昔の話ですから、冷たいってことに価値があるし、甘いものも富の象徴だったかもしれません。
ビールもウイスキーもワインもないって状況だと、アルコールなら何でもって考え方があったでしょう。


先日、スーパーでみりんを購入したところ、突然レジが喋りだしました。

  「この商品は、年齢確認が必要です」

そうか、昔は柳陰だからなぁ。
でも…
今どき、未成年者が集まって、わざわざみりんを回し飲むなんてこと、ありえますか?

  「お前ら、高校生のくせに、みりんなんか飲みやがって!」

そんなに悪いやつらじゃないような気がするねぇ。

序ノ口

今年のドラフト会議は、ジャイアンツの強行指名から始まって、ソフトバンクが次々に国外選手を担ぎ出し、最後は中学生に手を伸ばすなど、話題てんこ盛りでありました。

メジャー志向を鮮明にした織田翔希へのちょっかいは、無謀と思われていたところ、翌日の松井監督誕生が種明かしみたいで面白い。なるほど、巨人軍の裏側ではみんな知っていたんですね。それで行きましょうと。

だけど、織田くんは、それでいいんでしょうか? 大学進学をも匂わせながら海を渡る宣言は、家族の後押しもあると言ってましたからね。球団としては、松井秀喜が出ていけば、万事うまくいくと思ってるかもしれないけど、その名前が印籠として通じるのは、30歳以上からなのでは? 

ここでの心変わりは、桑田真澄にイメージが重なってしまいます。松井にしても、会見ではグダグダで、日本語が苦手そう。長嶋茂雄監督を彷彿とさせます。悪い意味で。もしかしたら、ゴジラが打席に立つと思っているのではないでしょうか?

中学生の囲い込みも、悪い冗談にしか思えません。

今どきは、高卒選手の指名すら、敬遠する風潮があります。それは、企業サイドのハラスメント対策が加熱して、親会社が近いところほど、指導に腰が引けているからです。技術はともかく、内面は大学で鍛えて来いと。名門野球校出身者は、毎日が修学旅行の寮生活なので、多くは頭が空っぽで、常識がかなりズレている。加えて、女人禁制問題。本当はモテるんだけど、隔離されてましたからね。そういう人が、リハビリ期間無しでいきなり社会に出ると、ましてや国元を離れるとなると、テーマが多過ぎて本業に身が入らなくなる。その一方で、グラウンドでは年齢差もあって、打ちのめされる毎日ですからね。

中学生からプロ野球だなんて、大相撲かと突っ込みたくなります。仲間がいれば、ちょっとは違うかもしれないけど、比較するものがないと、現在地が分からなくなって不安が増すばかりです。ジャイアンツって、育成選手だらけで、その多くは辞めていく悪い見本が多いってのも、なんだかねぇ。人間教育を甘く考えていると、後で痛い目に遭うのであります。って、阿部さんが言ってました(ウソ)。

70歳の正解

同窓会に行って思うのは、同じ年齢であるハズなのに、人によって外見が全く違うことです。

女性は普段から気を付けているから、そんなに差が出ないけど、男性はスゴい差が出ます。上下で30歳ぐらい開きがあるように思う。

いつまでも石田純一っぽい奴がいるかと思えば、担任よりも老けちゃってる奴もいる。髪の毛による印象が大きい上、ファッションセンスでその違いがグーンと出てしまう。鏡と向き合ってる時間の差は、そういうところに表れます。それと、見られてる量を意識してるかどうか? そういう意味では、社会的な立場の存在感が大きい人ほど、若見えする。

女性の場合、いくつになっても鏡から離れないし、そもそもある程度幸せだという自信がなければ同窓会に出て来ない生き物なので、それほどの差が開かない、そう分析しています。

 

『70歳の正解』(和田秀樹著・幻冬舎新書)は、健康で長生きするためのハウツー本です。

人間の身体や脳には「廃用現象」と呼ばれるものがあって、簡単に言えば、使っていないものは衰えるという話。

なるほど、引きこもっていると筋肉が退化しますからね。同様に、脳も使わないとヤバいってのがよ〜く分かります。

で、私の場合、同世代に比べて見た目はかなりヤバいんだけど、海馬や前頭葉は、いい線行ってると自惚れています。

なぜか? それは毎日、2本のブログ作成を課しているからのようです。新しい刺激を探し続ける習慣が良いらしい。誰も読んじゃいないんですけどね。仕事を続けている感覚です。

そこで大事なのは、複眼思考らしい。嫌いな考えに肩入れする逆張り的な発想を残しておけば、創造力は案外拡がっていくのであります。

 

ブツブツ交換(2012/10/2分再掲載)

こちらで生活するまで、山というものは国の管理下にあり、そこに生っている木の実や花は、勝手に獲っていいとぼんやり思っていました。
囲いがしてあるようなのは別だけど、雑木林みたいな手入れされてないとこはいいのだと。
だから、柿やみかんをもいでもいいし、せりやつくしを摘んでもいい。
いると思いますよ、そう考えてる人。
実際、クルマを路肩に停めて、収穫に励んでいる人をよく見かけます。
その代表格が栗。
木から落ちて、道端に転がってますもんね。
だからと言って、山に入り込んで、ごっそり持っていこうとすると、山の持ち主に怒られます。
要らないくせに、文句は言いたい、そんなもんです。


都会では、結構なお金を出して、栗を買ったりするのでしょうけど、こっちでは貰うもので、金銭的な価値はなかなか。
このあたり、タケノコとも似ていて、くれるからと言われても、そんなに喜びません。
そして、もらったら何かをお返しするのが田舎の掟。
釣り合うような農産物があればいいけど、ないときは菓子折りに化けたりで。
これをこのへんでは、“ブツブツ交換”と呼んでいます。
面倒くさいと思いながらのブツブツ交換…??

今月から野菜カレーに栗が加わりました。
貰いものですけどね!?

わたしの知らない子どもたち

ここのところ、邦画が低調で(★4つ以上がない)ご無沙汰していた映画館通いですが、久しぶりに行って来たのが『わたしの知らない子どもたち』です。ホントに知らない子ばっかり出てくるので、地味なスタートであったものの、どんどん惹き込まれていきました。今どきの子役を舐めてはいけません。

主役の女の子(小八重葵美)は、本作品のためのオーディションで500人から選んだと言うんだけど、スゴいです。戦時中の小学生顔。妻夫木聡の幼年時代みたいな造りですが、その演技力が半端ない。いや、演技だということを忘れさせてしまいます。ネット検索したら、新番組『ポリティカルパン』に河合優実の幼年時代役として起用されておりました。同系統と見られているんですね。なるほどの逸材です。

ストーリーは、太平洋戦争後の戦争孤児をテーマに置いたもので、今の若い世代にも分かるように、ゆっくりと苛烈な時代を描いていきます。その度合いや距離感は、カメラワークやBGMを効果的に使って柔らかく仕上げていて、悲惨な内容であるにも関わらず、どぎつくなっていないところが演出力の賜物です。

監督及び脚本は、西川美和。この女性も只者ではありません。先生役の二階堂ふみに、戦前戦後で教義が180度変わるという教師側の苦しみを伝えつつ、乳飲み子を抱えた寡婦が必死に生きる姿を並行して浮かび上がらせておりました。当時の男尊女卑は、女性ですら、その考えに染まっていたので大変だったということ。そうなんだよなぁ。

あと、田中裕子が役所広司との夫婦役で、終盤にちょこっと出てきて、圧倒的な存在感を示していたのが流石です。そこだけでも、観る価値がある、そんな今年度No. 1の映画でありました。

南田南弁護士は天才肌

芦田愛菜という女優は、仕事と学業を両立させる天才で、あの溢れる知性は隠せるものではありません。

にも関わらず、周囲に嫌な感じを全く与えない性格の良さは、宮家に通じるような育ちの良さそのものなんだと思います。

深い愛情に包まれて、汚いものや醜い考え方から遥かに遠いところで育っていくと、あんな風になる。10万人に一人レベルの別人種です。

そんな彼女が、お姫様役でなく、いろんな人格を演じ分けることができるのは、無類の読書家であることに支えられています。

スポーツは苦手そうだけど、その分、信じられないペースで読みまくっている。それは、ボキャブラリーの豊富さに如実に表れているのです。

 

今週から始まった『南田南弁護士は天才肌』は、久しぶりの主演ドラマです。

主人公の自閉症スペクトラムである若手弁護士を脚本家の思い描いたとおりに演じているのが、天才たる所以。

おそらく、モデルはいないと思うんですよね、そんな人。だけど、想像力を膨らませて、いるんじゃないかとイメージづける演技力がスゴい。

田辺茂範という脚本家も見事です。あり得ないような設定を継ぎ足して、これまでになかったような法廷ドラマを書き上げました。と思ったら、この話は韓国ドラマのリメイク版だそうで、ちょっと引いています。どうりでタイトルが変だと後付けの納得。まっ、いいか。

欠点だらけの主人公が、周囲の理解を足し込んでいきながら、少しずつ前へ進んで行くのは、まるで我が子の成長物語を見届けるかのような仕掛けなんですね。娘というより孫っぽいのが芦田愛菜。今後の展開が楽しみなのであります。