都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

リンダ問題

高校生のころ、友人から「好きな歌手は?」と聞かれたら、山本リンダだと答えていました。

清純派として「困っちゃうなぁ♩〜」でデビューした彼女が、突然オヘソを出して「ボヤボヤしてたら私は誰かのイイ子になっちゃうよ♬〜」となったもんだから、思春期の男の子たちは、ちょっと引いていましたので、先を行ったのです。エロ本の手前みたいな感じ。ウケ狙いです。本当は南沙織だったけど、それじゃ笑えない。調子に乗って、奥村チヨにも手を出していました。「悪い時は、どうぞぶってねぇ♫〜」

 

心理学では、特定のカテゴリーに該当しやすいと思われる事柄の確率を過大に評価する人間の思考の癖をヒューリスティックスと呼んでいます。

有名(と言っても関係者の間で)なのは、『リンダ問題』です。

 

  リンダは31才独身、素直な性格に加え、とても聡明である。大学では哲学を専攻した。

  学生時代は、差別や社会正義と言った問題に深く関心を持ち、反核デモにも参加した。

  さて、現在の彼女は、どちらの可能性が高いだろうか?

    (1)リンダは銀行窓口係である

    (2)リンダは銀行窓口係で、フェミニスト運動に参加している

 

この設問に対し、多くの人が(2)を選ぶと言います。

それは、このような判断をする際に、代表性ヒューリスティック(特定のカテゴリーに典型的と思われる事項の確率を過大に評価しやすい意思決定プロセス)を用いるからです。数学的に考えれば、(2)は(1)の中に含まれているのだから、蓋然性は低いのは明らかです。しかしながら、(2)の内容を読むと、問題文が提示するリンダの描写として、それは典型的・象徴的であるという印象を受けるのだと。

いいですねぇ、心理学。

文系の私は、こういう冷静さを欠いたような話が大好きです。山本リンダも。