第9位 ナショナルキッド
元祖特撮ヒーローものです。
物心ついて間もなくだったので、ストーリーは理解できておりませんでしたが、「く〜もか、あら〜しか〜、い〜なづま〜か〜♬」で始まるテーマソングはハッキリ覚えていますし、マスクにマントのスタイルが、庶民的だったように思います。特にマントですね。風呂敷との親和性。
『月光仮面』とか『怪傑ハリマオ』だとか、白黒テレビの時代はディーテルへのこだわりがありません。スピードを象徴するのがマントだったのではないでしょうか。風を感じさせる演出です。『スーパーマン』のパクリでもありました。真似しやすかったです。風呂敷一つで変身。
ナショナルというのは、スポンサーである松下電器に日和ったもの。大正テレビ寄席もそうだけど、昔のテレビは一社提供が多く、スポンサーの意向が強く反映されていました。『鉄人28号』なんかも、主題歌のお尻にくっつけて、「グリコ、グリコ、グーリーコー」なんてやってたのを思い出します。子供狙いなので、ちょろいちょろい。当時は、音楽にも飢えていたので、子供はなんだって口ずさむ。高度成長期の広報戦略でありました。
(つづく)