仕事というものは、深くのめり込んでいくと、時間的あるいは経済的にサラリーマンが許される範囲を超えるようになり、いつしか、そのことで上司と対立するようになります。オレがこんなに頑張っているのに、どうして理解してくれないのかと。
ここの部分を分かり合えた同士は、素晴らしい関係を築きますが、なかなかそんなことはありません。
そのへんの折り合いをうまくつけて、社員を送り出しているのがリクルート社です。
同社からの卒業後の転職組には、USENの宇野康秀社長をはじめ、楽天球団元代表の島田亨、前Jリーグチェアマン村井満、女性起業家の憧れであるトレンダーズ創業者の経沢香保子ら、錚々たるメンバーが名前を連ねますが、私が最も尊敬しているのは、民間から公立中学校長へ転身した藤原和博です。
教育のあるべき姿を正解至上主義から修正主義への頭の切り替えだとしたところに、オリジナリティがありました。
『60歳からの教科書』(朝日新書)は、シニア世代へ向けての生き方の参考書で、過去の経験を活かして「情報編集力」を磨けと説いています。
そして、教育においては「自立貢献」を目指せとも。つまり、他者に貢献すればするほど、自分自身の自立に繋がるという哲学的な教えです。
新渡戸稲造の「情けは人のためならず」を実践せよとのメッセージに同じ。いい歳こいたからこそのお言葉ですね。真理に近づこうとすると、言ってることが重なるようになるのであります。
ためになったねぇ〜。ためになったよう〜。