生まれて初めてのお使いは、小学校一年生の冬だったと思います。
家から歩いて2分もかからない場所に商店街があって、そこで「合い挽き200グラム」を買うように母からお金を渡されました。
これが今でも忘れられない思い出です。
そんなこと、普通は覚えていないんでしょうが、私の場合、鮮明な記憶として残っています。
「え〜っと、あいびきを200グラムお願いします」
「それは、隣りだよ」
と、たったこれだけの記憶。私は、魚屋さんに行ったのでした。肉屋さんは、その隣り。
「あいびき」なるものが何であるかが分かっていなかったものの、多分、「〜びき」と言うからサカナの種類であろうという子供なりの判断です。
このとき、少年ワカバヤシは確認することの重要性を学びました。以後、早合点しないようになり、学校の成績は伸びていったのであります。