焼売で有名な中華街のS店では、独特のお客様対応をしています。
それは、混雑していない場合でも、入店してきたお客様をどんどん詰めて座らせることです。
だから、最初に一人で座っていると、次に入ってきたお客様と必ず相席になる。
我々の間では、このことを指して、「テトリス」と呼んでいました。
お店側からすれば、ムダなく回転させるってことなんでしょうけど、広い店内の片隅に、知らない同士が固まっているのって、必要以上に緊張します。
そこまで極端なお店は少ないかもしれませんが、都会では相席が普通です。
満員電車だってそうですね。
全く知らないアカの他人が押し合いへし合い触れ合っていても、平気です。
いや、平気じゃないけれど、仕方ないと諦めていて、そのうち何も感じなくなるのです。
そういうもの。
ところが、ほとんどの田舎の人は、相席がNGです。
混雑時に来店したお客様に、相席をお願いすると、半分くらいの割合で「また来ます」と帰ってしまう。
ひどい場合、受け入れ側に拒否されて、おかしなな空気になったことも。
うーん、慣れてないんですね、非常時の対処法。普段、広く暮らしてますから。
これと似た話で、満席になって行列が出来ているときに、急ごうとしない人の割合も田舎の勝ち。
狭いところの空気、読みません。普段、広く暮らしてますから。
考えてみれば、公共交通機関に乗ることが少ないし、タクシーだって滅多にない。
つまり、狭い場所で知らない人と居合わせる経験の少なさから、異常なほどに緊張感が高まってしまうということのようです。
隣りがどんな人かを知らないで、平気でいられる感覚じゃないと、分かんないかもね!?