伊丹十三という人は、映画監督として有名ですが、その観察力を活かしてのエッセイが秀逸で、『日本世間噺体系』とか『ヨーロッパ退屈日記』など、ゾクゾクするような名著があります。
その中で、いろんな著名人から取材してまとめた『小説より奇なり』(文藝春秋社)は圧巻です。
妙にハゲ頭にこだわった内容が続いていて、こんな一節があります。
「世の中で何が恥ずかしいって、ずっと続く一本道を向こうからツルッパゲのおやじがやってきて、こちらもズルズルで、その二人がすれ違うときが一番恥ずかしい」というくだり。
光景を想像しながら、ニタニタしてしまいます。
サザエさんのお父さんである波平さんの双子の兄弟が、並んで歩いていると、独特の感情が湧いてくる、あんな感じ。
まぁ、そういう特殊な外見の人が、一堂に会するなんてことはありませんから、それだけ希少だということですね。それにしても、TOKIOは40過ぎで、みんなふさふさしておりました。
特殊な外見ということでは、デブっちょも負けておりません。
私の場合、首回りが45センチを超えて、既製品の枠に収まらなくなってきました。
そうなると、特殊サイズの店へ。
うーん、そうか、そういうことか。
そういうお店は、そういう人だらけで、なんかめちゃくちゃ恥ずかしいのであります。
そういうのって、本人じゃないと、なかなか分からないんだろうなぁ。