その昔、広報部にいたとき、広告代理店の担当者は糖尿病を患っていました。
頼みもしないのに、毎週発行される週刊誌や月刊誌をイチ早く届けてくれ、それはもうマメないい人だったのですが、重度の糖尿病。
一緒に飲みに行っても、食べられないモノだらけで、面白くないんですね。
「どうぞ、遠慮なく注文してください」って言われてもねぇ。
こういうタイプの人がイベントを運営すると、今ひとつ盛り上がりません。
それは、弁当が作業の一環だと捉えているからです。
何か胃袋を満たせばいいんだろうと。
こういう人は、どうってことない幕の内みたいなやつを選びます。
コンビニ弁当やほか弁よりはいいだろうって発想。だけど…
売れているタレントさんは、こういうのばっかり食べています。
裏方のスタッフは、なおさらのこと。
だから、せめてこの食事には、気持ちを入れて、オヤっと思わせる。
例えば、
その地元ならではの名物を入れる
トン汁など、温かいものを用意する
地元で美味しいと有名な、普段弁当なんか作らないお店に特注する
複数種類を用意して、選べるようにする
タレントさんには、地元で一番と評判のスイーツをメッセージを添えて届けます。
スイーツなんて、安いですからね。
これで、テンションが上がる。
ステージでのMC(合間のトーク)にも使えたりするのです。
イベンターの役目は、出演者やスタッフの気持ちを高揚させることでもあります。
そんなとき、食べ物の威力を甘く見てはいけません。
「お客様の喜ぶ顔が見たい」
あるいは、
「企業の価値とは、ありがとうの総和である」
そういう考えを貫き通せる限り、商売は必ずうまくいくのです。