若者のクルマ離れが深刻だそうです。
一番の理由は、お金がないことで、クルマを購入した後の維持費用を考えると、交通インフラが整備された都会での暮らしに必ずしも必要ではないとなるわけです。免許取得のための教習所だって、アルバイト代三ヶ月分くらいかかりますからね。
加えて、自動車価格の高騰も問題です。いつのまにか新車の購入に、軽自動車で200万、普通自動車で300万が当たり前になってきました。
これでは、普通の大学生には手が出ません。大学生のライフスタイルの中に入り込まないと、社会人になってもそのままクルマのない生活に馴染んでいってしまうのです。
かくして、テレビCMで若者への訴求感は、消えていきました。乗ってるとモテるよってやつ。
それとは逆に、クルマは家族で乗るものだというのが主流になります。軽自動車だけど中は広いし、減税の対象になるよってパターン。絶対に乗ってなさそうな大物芸能人が、これでもかと訴えかけておりました。
そうこうしているうちに、ひっくり返るようなお家騒動があって、コロナによる経済活動の中断まで。
トヨタはクルマじゃなくて、大和田常務と共に社長の宣伝をするようになりました。ウチはちゃんとしてますよと。
NISSANの幹部は、そんな様子をイライラしながら見ていたものと思います。
そこで、起死回生を狙い、長きにわたりトヨタCMを支えてきたキムタクをやっちゃえと寝返らせたのです。
ターゲットは40〜50代。もうちょっとモテたいと思っている男性です。永ちゃんじゃ偏ってしまう。ここは、キムタクじゃなきゃと考えたのがおっさんのクリエイター(多分)。
コロナによる景気低迷が底を打った今こそだとの判断であると睨んでいます。若者には響かないけど。