立憲民主党の選挙に向けたCMに、党首である野田佳彦が登場して、「裏金も世襲もないクリーンな政治」などと言ってますが、裏金はともかくも世襲についてはどうなんだろうと思ってしまいます。
国家観みたいなものは、小さいころから少しずつ学んでいくもので、天皇家の教育と似たようなところがあると考えるからです。
内政については、後から勉強して追いつくものだけど、国防とか外交とか歴史認識みたいなものは、時間をかけていろんな考えを取り入れながら作り上げていくものだから、生活環境によって左右されることが多い。自慢にはなりませんけど、私の家庭でそんな話題が上がったことはほとんどありませんでした。多くの人は、そんなもんじゃないでしょうか? その程度では、いくら優秀だとしても、トップにはなれないのであります。その点、政治家に限らず二世という人たちは、ベースが違う。箸にも棒にもかからないのもいるけど、親を通じて関わってくる人のレベルが高いんです。だから、世襲の全否定は間違い。
『週刊文春』の10月10日号に阿川佐和子と小泉進次郎の対談が掲載されておりました。
印象に残った言葉をピックアップします。
「政策活動費を廃止すると言っていたのは、茂木さんと僕だけだったけど、石破さんの中でも総裁選の期間中に考えが変わった部分があったと思います。野党は臭い物に蓋をする解散だと言ってますが、僕は自民党が茨の道を進み、国民の信を問う表れだと考えています」
「子供の未来を考えたときに、今の自民党のスピード感では間に合わない。だから、自分が総理大臣になろうと考えた。総理大臣は手段であって、目的ではない」
「今回、9人の候補者が出たのは派閥の締め付けが緩くなった証拠です。派閥でよくないのは、お金と人事だ。何か金銭的に得をするような仕組みが働いたり、党内の人事において影響力を行使したりすると政治に歪みが生じるので、そこの部分を断ち切った上で集まるなら集まればいいというのが僕のスタンスです」
「毎日、討論会やテレビ出演をし続けたことで、自分の足りない部分を思い知りましたし、今後何を得ていくべきかを理解することができたと思います」
「中学に入って初めて会った同級生から、小泉君のお父さんは政治家だから仲良くなっておけと母親に言われたので、友達になろうと言われたことがあります。もう、ポカーンとしちゃって。でも、そんなことがずっと続いていて、罵詈雑言とも常に向き合ってきました。面と向かって、ビックリするようなことを言う人って、結構いるんですよ」
編集ってこともあるんでしょうが、総裁選を闘ったことが決して無駄でなかったのが伺えます。
何といっても、そもそもが無派閥で、お金にもクリーンなところ、自民党っぽくないんです。
だから、タバコ議連だとかパチンコ議連だとかカジノ議連に名前を連ねていないのも、らしいっちゃらしい。
なのに、敵がいないのは才能と言っていいでしょう。人に嫌われない才能。ニュータイプのリーダーなのであります。