都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

インターネットの時代

ライフネット生命保険の新契約が伸びているんだそうです。
この会社、従来の生保営業とは違い、すべてインターネットで対応しています。
介在する営業職員や代理店はナシ。
だから、手続きに関わる人件費が大幅に削減され、その分の保険料がグーンと安くなっています。
ダイエー流通革命みたいなもんですね。プロセスを簡略化することで、価格を安くする。
このやり方では、特に若年層の値ごろ感が強く(高齢者にとっては、あまり料率が変わらない)、同社のターゲットも40歳以下に絞られている模様。ネットですからね。
このように相手を絞り込んだ戦略こそは、後発弱小企業が取るべき道だと『ランチェスター法則』でも言っています。

しかも、同社は業界掟破りの“保険料根拠”を見せてきました。
つまり、自社の保険料が安いのは、事務費がダントツに少ないからだと。
よそとの違いは人件費ですよ、ネットで申し込むからこそ安いですよと。

この流れは、止めようがありません。
早晩、多くの保険会社が営業職員や代理店を外しにかかります。
そのあたり、説明責任の話と矛盾があるんだけど、募集人におかしな説明をされるより、書いてあるから読めと顧客に責任をなすりつけるほうが、トラブルが少ないっていう計算です。

契約を取った後は、顧客に興味を持たないという業界の因習に問題があったので(ソニーやプルデンシャルなど一部の生保は違います)、自業自得ともいえますが、募集人を育てきれないことで、結局は非効率となって保険会社にも跳ね返ってくるのです。

そして、金融庁は、こうした生保の体質を見限っており、業務の窓口を総合コンサルトができる銀行へシフトさせようと画策しているのがあからさまだから、なめられたものです。

本当は、(生命保険会社は)蓄財よりも食生活の改善をテーマとし、健康ライフを提案していくようなアドバイザーを抱えるべきでした。FP(ファイナンシャルプランナー)なんて、顧客は保険会社に求めていませんからね。

これから先10年で、販売体制がガラリと変わり、生命保険会社は統合が進んで半減します。
そういうつもりで、業界は今、大きく動いているのであります。