実は現在の内閣が二軍で、我が国には最強の「影の内閣」がある。
平時は、誰がやったって上手くいくので、二世議員たちに任せているけれど、いざというときにこの「影の内閣」が登場することになっている。
んだそうです。
で、今がその非常時にあたるので、京都から二条友麿首相率いる「影の内閣」がやって来た。
てな感じで始まるのが、『史上最強の内閣』(室積光著・小学館)です。
ここで言う危機は、核ミサイル配備の北朝鮮なんだけど。
将軍様の息子をバラエティ番組に登場させて、お笑いキャラを引き出したり、北の工作員をアイドルグループに仕立てたり。
なるほど、武力なくして強烈なメッセージを相手国へ投げかける手段があったものだと笑わせてもらいました。
この作者、山口県出身だそうです。
名前がアレですからね。
数年前に、『都立水商』(高校の授業がすべて風俗産業に就職するための内容になっている)を書いて話題になった人で、もともとは劇団員出身だとか。
文章はゴツゴツしているけれど、国民に日和らない総理の態度にスカッと爽快感を覚えます。
最後はジーンときますよ、きっと。