年齢を重ねていくと、生き方ということにこだわりを持つようになります。
自分の人生は、これでいいのかと。
そんなとき、基準のようなものを“同期”に求めます。
つまり、同級生だとか、同期入社だとか、同じ時期に仕事を始めた同業者だとか。
そんな彼らと比べて、自分はどうなのか?
同期が頑張っていると、時にはまぶしく映り、時には妬ましくもあり、時には自分のことのように嬉しい。そんな自分を確認するバロメーターが、“同期”だと思います。
本日オススメの一冊は、今野敏氏の『同期』(講談社)です。
今、流行りの警察小説で、懲戒免職になった公安部に属する同期の友人の生命を救おうと、若い刑事が先輩たちの教えを受けながら成長していく、ってストーリーです。
スピード感があって、文章にムダがなくスマートで、あっという間に読みきりました。
ラスト8ページの登場人物たちのやりとりは、会話がオシャレで、いい映画を見た後のようなすがすがしさが残りました。
今野敏。注目です。