都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

漢字全廃論

毎週木曜夜、ダウンタウンの浜ちゃんが進行する『プレバト』という番組を楽しみにしています。

元々は、『使える芸能人は誰だ!?プレッシャーバトル!!』というタイトルだったのが、縮められたとのこと。

番組内で有名芸能人が競い合うジャンルは、俳句・生花・水彩画・料理の盛り付け・絵手紙・消しゴムハンコと盛り沢山ですが、圧倒的に人気があるのは、俳句のコーナーです。

芸術の才能は、知識よりもセンスが求められるので、どの分野も似たような結果が出てしまうし、それぞれの評価の違いを言葉にするのはなかなか難しい。だけど、見た目について絞り込んでいくと、結局どれも同じようなものに近づいていくような気がします。

俳句はちょっと違う。

正解がたくさんあるし、センスについてもそのバリエーションが豊富です。

どうしてそうなるかと言えば、日本語は言葉の種類がたくさんあるからです。ひらがな・カタカナ・漢字、それに和語(大和ことば)・漢語・外来語、旧仮名遣い・方言…その組み合わせは無限大なのであります。

 

調べてみると、我が国の歴史の中で漢字を使うのを止めようと提言した人が大勢いました。

古くは本居宣長、そして郵便制度を作った前島密がそうだし、福沢諭吉先生も減らした方がいいと主張。複雑すぎて、学習の障害になると考えたらしい。さらには、戦後、GHQは仮名も止めてすべてローマ字に統一してはどうかと言ってきたし、志賀直哉はヤケクソだったんでしょうね、世界一美しい言葉であるフランス語にしてしまえだと。

確かにアルファベットが26字しかないのに対し、漢字があることで文字の種類が圧倒的に多く、印刷技術に支障を来たしておりました。

日本国内でタイプライターは普及しなかったし、コスト面でも問題がありました。

しかし、ワープロの登場で風向きがガラリと変わったのです。これは大きかった。

逆に、表意文字というのは、読む能力をパワーアップさせます。

そして、言葉を編むという文化。

村上春樹はなかなかノーベル賞を獲れないけれど、翻訳している限り、その良さは伝わりません。日本語は奥が深いのであります。