小説を読んでいて、読めない漢字が出てきて、それにルビが振ってなかったりすると、ドキドキします。
ボキャブラリーの数には個人差があるので、それがあまりにも多いと、読むのがイヤになってくる。つまり、漢字が苦手だと本が嫌いになるわけで、そこのところは押さえておかなければいけません。
日常会話でもそういうところがあって、相手の使っている言葉の意味が分からないと、コミュニケーションが成立しづらくなります。聞き返すのも限度がありますからね。難しい言葉を使いまくる人は、逆に相手を遠ざけてしまう。
人気者は、そのへんのところがわかっているので、相手に合わせた理解可能なワードで語りかけてきます。それが、コミュニケーション上手。
大衆に支持される人ってのは、打ちやすいボールをど真ん中に投げるバッティングピッチャーのような感覚が研ぎ澄まされているのです。
ところが、賢い人同士が夢中になって話していると、分からない言葉の頻出度が一気に上がります。暗黙知が多くなるからです。
文章であれば、字面から意味を推測できたりするけど、スピードある会話の流れでは、ついていけなかったりします。
外来語ならまだしも英単語をそのままぶつけられたら、お手上げでありまして、そういう言葉をフォローの説明なく使いっ放しの人は、賢くも見えるけど、鼻持ちならないヤツだと言われたりする。
番組なんかではテロップで補いますが、それにも限度があるので、そういう人が重ならないようにします。それがキャスティング。
テレビでわかりやすいかどうかってのは、キャスティングによるところが大きいのであります。