スポーツによって応援のあり方はさまざまです。
そのマナーについて、ゴルフが一番うるさいでしょう。声を上げるのは、打ち終わった後でなければならず、それまでは静寂が基本。そもそもは、応援に向いておらず、それによってプレーヤーが力を得るなんてことはありません。逆はあるけど。
相撲も似たようなもので、立ち合いの瞬間に静寂が訪れる。その緊張感がまた、取組みを盛り上げているわけです。
攻撃と守備とがハッキリ分かれている野球の場合、非常に応援しやすい構図が出来上がっています。
一人の選手を責めるようなことは、見たことがありません。応援は、ほとんど攻撃側へ向けてのもので、稀に投手に対する励ましの声が上がる。
高校や大学の応援団は、野球のために存在しているようでもあり、その中で独特のスタイルが出来上がったとも言えるでしょう。
他のスポーツで、応援団が活躍しているイメージはないなぁ。せいぜい、ハーフタイムのチアガールくらいですかね? 応援指導部ってのは、野球部の外郭団体って感じです。だから、球場内は常に秩序が保たれていて、暗黙のルールが共有されているのです。
サッカーの応援は、好きじゃありません。フーリガンなんて存在があるくらい、贔屓の引き倒しみたいなところがあって、知性が感じられないのです。スポーツ観戦のアンリトンルールは、相手に対するリスペクトが前提としてなければならないと思います。勝手に見てるわけですからね。調子に乗るもんじゃない。
で、バスケットボールの日本代表は、W杯でアジア1位となり、パリ五輪出場を果たしました。
これは、久しぶりの快挙であり、めでたいことなんだけど、会場で相手チームのフリースローのときに、それを邪魔するようにブーイングを行う観客の在り方に、ショックを受けました。何と下品な人たちだろうと呆れたのです。
私は特別に潔癖な人間ではありませんが、これはあまりにも酷い。
このことについて、ネットで調べたところ、バスケの応援では世界基準なんだそうです。いやいや…
相手に罵声を浴びせるのが応援だなんて、どうかしてるんじゃないですかね。戦争を正当化しているような話に通じるような気がします。
国内のBリーグのチームの中には、応援するファンに向けて、行き過ぎた声援を自粛するように呼びかけているところもあり、それは少数意見でもないようです。小さい子供に向けて、恥ずかしくない態度ではいたい、そう思います。