「おー出かけですか?」
セリフはこの一本だけだったのが、『天才バカボン』に登場するレレレのおじさんでした。
ストーリーとは全く関係なく出現するのは、手塚治虫のヒョウタンツギや藤子不二雄のラーメン小池さんと並ぶ箸休めみたいな存在です。
おじさんは、いつも竹ぼうきを持っていて、道端を掃きまくっているのが不思議。そんな人、いないよなぁって思ったものです。
ところが、私の家の斜め前に住む80過ぎのおばあちゃんは、ゴミ出しに伴う清掃に命を賭けていて、朝の4時くらいに動き出し、収集車が来るまで目を光らせています。いつ行っても会う。そんなに掃き続けても、何も出てこないと思うんだけど。
多分、カラスは知っています。この集積所は完璧な管理のもと、狙っても無駄だと。
それと、周辺の治安は守られています。防犯カメラなんかより、よっぽど役に立つ。
彼女がどうしてそれを生き甲斐みたいにしているかは分かりませんが、世の中の平和は、知らないところで守られているんだと思います。
こういう人に文化勲章をあげたいねぇ。