都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

K・Nの悲劇

昨年の赤ちゃんの出生数は84万人だそうです。コロナの影響もあって、少子化に歯止めがかからず、イーロンマスクに「いずれ日本は消滅する」なんて言われてしまいました。

人口は国力そのものでもあり、国防の観点からも悲観的にならざるを得ません。

少子化対策こそ、選挙の最大の争点だと思うけど、どうでしょう?

その一方で、中絶手術を受けている事例が年間30万件を超えているんだとか。飼い主に捨てられて殺処分される犬よりも多いそうです。

『K・Nの悲劇』(高野和明著・文春文庫)は、妊娠中絶をめぐる医師の葛藤や憑依・感応といった精神状態を描いたホラーサスペンスです。

ゾンビみたいな話は苦手なんですけど、最後まで読んじゃいました。

あまりいいもんじゃありません。73点。

頭をよくするちょっとした習慣術

本棚を整理していたら、平成17年(2005年)に購入した和田秀樹氏の『頭をよくするちょっとした習慣術』(祥伝社)が出てきました。

この頃はまだ、自分の可能性を信じていたので、こういう本を読んでいたのを何となく思い出します。

パラパラめくってみると、良いことがいっぱい書かれています。

 

・生まれついての能力差は微々たるもので、頭がいい悪いの差をつくるのは習慣である。

・社会人になると、学生時代に培った復習という習慣を忘れてしまう。

・感情も使っていないと老化する。感情が老化すると、新しいことに挑戦する意欲が薄れ、記憶力や体力の低下につながっていく。

・現在、つまり変えられるモノを見つめるのは良いが、過去のように変えられないモノを見つめてクヨクヨ悩むのはダメだ。

・日本社会では、人に好かれる人間であることが、出世の大きなバロメーターになっている。

・人に好かれる人間は、上手に甘えたり、依存したりできる人間だ。そういう人は、間違いなく頭がいい。

・相手の立場でモノを考えるようになれば、人に好かれるし、自分の思考がワンパターンになるのを防げる。そのために大事なのは観察だ。

・共感力を磨くには、配偶者との対話が絶好のトレーニングになる。

・苦手な仕事から逃げるには、得意な仕事に積極的に手を挙げることだ。そのための自己分析は欠かせない。

・できない人間を部下に持ったら、嘘の(やらなくてもいいような)仕事をあてがうことだ。そうすれば、マイナスにはならない。

・ポテンシャルがあって、やり方を変えればうまくいく人が世の中には大勢いる。自分のポテンシャルに気づいていない人が実は多い。

・そういう人は、感情が老化しているのだ。

・日本人の喋る英語が聞き取れないやつ(アメリカ人)はバカだと思った方がいい。知的レベルの高い人間は、類推能力が高いのだ。

・成功する人、しない人の違いは、諦めの早さだ。脱落していく人は、諦めるのが早い。

 

和田氏が考える頭の良さは、

(1)自分自身の状態(感情)を知っている

(2)困ったときに頼りにできる人間が複数いる

(3)いろいろと起こってくる問題に対する解決能力が高い

と要約されていました。なるほど。

特に、子供を持つ親御さんに、オススメの一冊です。

炎の塔

知床の遊覧船事故は、業者の安全意識の低さに呆れるばかりですが、監督官庁の緩さについて、もっと糾弾されるべきだと思います。

お客さんは、ディズニーランドの海賊船に乗るのと感覚的には同じです。これがバンジージャンプだったら覚悟が違うでしょうが、船が沈むだなんて、思いませんからね。

水温2度の海を運航する客船に備えてあるのが救命胴衣だけってのは、あまりにも酷い。何もないのと一緒でした。

こういうのは認可事業だから、責任は国交省の方が重いと考えています。何のために検査しているかがわかっていないってこと。想像力も足りません。

ちなみに海上保安庁のデータによれば、令和二年度の船舶事故による死亡者数は99人で、大半は個人保有プレジャーボートによるもの。そのあたり、油断があったのかも。

 

『炎の塔』(五十嵐貴久著・祥伝社文庫)は、映画『タワーリングインフェルノ』にインスパイアされた超高層ビルで起こる火災とそれに対応する消防士の活躍を描いたものでした。

こうした高層建築物については、いろんな規制があって、安全面に細心の注意が払われているものの、見えない部分が沢山あるのは否めません。

いくら計算し尽くされていると言われても、人の作ったものなんて、全面的には信用できないものであると改めて思わされました。

作品はスピード感に溢れ、迫力満点でした。一気読みです。92点。

桜桃忌

太宰治との出会いは、小学校の教科書にあった『走れメロス』でした。

ハッキリ覚えていないけれど、処刑されることが決まっていた主人公が、妹の結婚式に出席するため身代わりに友人を差し出し、約束の刻限に間に合うように、走って帰ってくるという話だったように思います。

ラソンストーリー。

教育委員会は、友情や信義について考えさせようとしたのだろうけど、子供の私は『SASUKE』を見ているような感じでした。

なんでしょうね、太宰さんは、人間の裏と表を描きたかったので、読者は見透かされたようでドキッとするわけです。

AB型の代表である彼は、自己顕示と嫉妬と皮肉と情欲に満ち溢れておりました。

本名は津島修二でしたが、津軽弁だと訛るので太宰治としたそうです。ツスマスージ、なるほどね。

6/19は桜桃忌でありました。

 

尻すぼみ

何度も書いてますが、幼少のころ頭が大きかった私は「気をつけ」ができませんでした。よく転びもしました。

だから、頭でっかちと呼ばれますが、それはちょっとイヤだったので、しっかり予習して、成績が良い子供を演じます。

そこんとこ大事で、勉強さえ出来ていれば、容姿いじりをされることがないことを本能として感じていたのです。おバカだとAなのにBだとされるけど、賢ければAだからBで面白くないってこと。

昔は、「バ〜カカ〜バ◯◯ドン屋」とか「デブデブ百貫デブ」とか呪文のような囃子ことばがありましたからね。

イジメの芽は、早めに摘んでおかねばなりません。

ところで、「頭でっかち」の後に続くのは、「尻つぼみ」でしょうか「尻すぼみ」でしょうか?

調べてみたら、両方アリでした。すぼみがやや優勢? 蕾が名詞、窄みが動詞のようです。

窄むねぇ。つぼむは使ったことあるけどすぼむはありませんでした。

 

銀色の道

今まで出席した結婚披露宴の中で、一番凄かったのは、中学時代の同級生Nの式でした。

Nの父親は、次期総理とまで目された人なので、出席者は政治家だらけ。続々と選挙演説みたいなスピーチが続く中、友人代表による『てんとう虫のサンバ』みたいな余興が成立するべくもありません。私のテーブルの友人たちは、誰一人として依頼を受けておらず、この後どうなるんだろうと思っていたら、いきなり照明が切り替わり、ダークダックスが登場しました。

最近の人は知らないでしょうが、ダークは男性コーラスグループの草分けで、紅白歌合戦出場15回のキャリアの持ち主です。あたかもディナーショーみたいな雰囲気で、確か4曲を熱唱してくれました。『銀色の道』は、今でも耳に残っています。

こういうのって、一体いくらかかるんだろう?は下衆の勘ぐりですが、少なくとも言えることは、私は完全に元が取れたってことです。

その後、Nは政界入りしませんでしたが、某大手商社の役員として今も世界を飛び回っています。

島耕作というよりも矢島金太郎みたいでありました。

保守を支えるもの(2020/8/5分再掲載)

畑田国男という人が、『兄弟姉妹人間学』という本を数冊シリーズで書いています。

生まれてきた順番によって、性格や運動能力が決まるという話。

例えば、第一子は親にとって初めての子供なので、オーソドックスに手をかけて育てます。その結果、真面目なタイプが多い。後に、弟や妹ができると、責任感も芽生えます。「お兄ちゃんなんだから、しっかりしなさい」と言われて。

末っ子は、上の兄弟と遊ぶことにより、運動能力が上がります。一台しかない自転車に乗った兄に、走ってついていくようなイメージ。ケンカするときも、体格のハンディを背負いながら、勝ちにいくのです。

中間子は、上と下に挟まれることで、調整型のバランス人間。世渡り上手です。

一人っ子は、競争に弱い。チャンネル争いやお菓子の奪い合いを経験しないからです。

血液型の話よりも、根拠がしっかりしているので信頼性が高く、結構ハマりました。

 

田舎で暮らす男性は、長男である可能性が高いです。

それは、跡取りだから、家を守らなければいけないわけで、次男より下は、都会へ出ていくのが自由です。

そんなことも影響するのでしょう。田舎は保守的、都会は革新的という図式。

田舎の家には、田んぼがくっついていることがあります。そんなに大きくはないけど、そこそこはある広さ。固定資産税がかからないので、農地として生き続けます。

そう、これが兼業農家。GWの連休は、田植えで忙しいし、9月の終わり頃は収穫の時期にあたる。

普段は地元の中小企業に勤めています。給料が安くとも、転勤がないのが一番。それに、ダブルワークで食べるものがある。何より、結構忙しくて遠出をせず、お金を使うこともない。

何より、真面目ですからね、決められたことには従います。変わることには、積極的にならない。

 

うーん、都道府県の数で言うと田舎の方が多いわけで、これに高齢者という要素が加わると、革新的な思想が入り込む余地はありません。

だけど…高度成長期であれば、保守的な考えがブレーキの役割を果たしましたが、人口減少社会に転じた今は、シフトチェンジが必要です。
世の中がうまくいかないときは、やり方を変えなければならないってことです。

少なくとも、兼業農家という在り方は、変えていかねばならないと思うんだけど、どうでしょう?

 

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若い世代の保守化傾向は強まるばかりで、政権交代なんて夢のまた夢だと考える国民が大多数となったのは、民主党の悪夢の3年間がそうさせているように思います。本当にそれでいいんでしょうかねぇ。選挙が終わるまで、コロナ対策について態度をハッキリさせない岸田首相を見ながら、不思議に感じています。この人は、何がやりたくて総理になったんだろうと。