都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

我が身をつねって人の痛さを知る

二週間前から、右眼が霞んでほとんど見えず、平衡感覚に支障をきたして真っ直ぐ歩けなくなっていました。

そんなとき、誰が考えたか道路や駅に黄色い線が描かれてボコボコしてるやつ、あれは便利ですよ。ホッとします。

市大病院へは、午前中に受診するように言われているので、通学の高校生で混雑する電車に乗り込むんだけど、健康な人はいざ知らず、老人には向いてませんね、ラッシュアワー。スピードが違うクルマが高速道路を走ってるみたいになります。ちょっと前までは、あっち側で、「こんな時間帯に乗るんじゃねーよ」と軽く舌打ちしながら老人や子連れを見ていたんだけど、私が間違っておりました。知事だったら辞任します。

で、今日の検査は実に簡単なもので「ほんの少し改善が見られるので、点眼と軟膏の塗布を続けていただいて、来週に専門の先生に診てもらいましょう」ですと。せんもんのせんせい?それじゃ、あなたは誰?って話なんだけど、いくら私でもそこを追及できるわけもなく、眼医者業界の継投策に翻弄されるわけです。

 

と、10時前に開放された私は、この眼が見えるうちにと横浜公園へ花見に行ってまいりました。

公園内は、10万株のチューリップが咲き乱れており、桜と違って色のバリエーションがサーティーワンアイスみたいでスゴい。まさに目の保養です。成長過程で水遣りの責任者に任命されたらイヤだなとちょっと思いました。

そして、昼食を久しぶりの『アルペン・ジロー』→https://www.alpinjiro.jp/menu/#flagshipスープカレーを。

相変わらずの美味でありました。

 

 

ロボット審判

みなさんは、野球の球審をやったことがあるでしょうか?

私は、草野球ながらも補欠だったので、ベンチで座っているよりもゲームに参加している気分になれるため、進んでその役を買っておりました。

プロだろうが草だろうが、球審はやることがたくさんあります。

ストライク、ボールはもちろん、アウトだセーフだ、ファールだヒットだ。油断してると、打順抜かしをするチームもあるので、背番号チェックも怠りません。

だけど、何と言ってもストライク・ボールの判定です。

左右は分かりますよね。問題は高低です。公認野球規則では、こうなっています。

「ストライクゾーンは、打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平のラインを上限とし、ひざ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間をいう。このストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢で決定されるべきである」

子供のころは、上限が脇の下だと教えられていたけど、もうちょっと下でした。それでも、トラブルなくゲームが進むのは、投げる方も大体でやっているからで、そんなに気にしていないから。と言うか、試合展開によって、負けてる側に有利なジャッジをするってのが暗黙知だったように思います。それは、プロ野球でもあるような、ないような?

 

韓国プロ野球が、今季から「自動投球判定システム(ABS)」いわゆる「ロボット審判」を導入しました。2軍では20年8月から導入していたと言いますから、満を持してのスタートと言えるでしょう。この流れは、止められません。旧世代に対して反抗的だとしても、機械的なものの前では妙に素直に従うのが新しい人たちです。NPBの導入も時間の問題と思われます。

そうなると、審判の存在意義は薄れます。リクエストなる映像VTRによって、判定を反故にされることだってあるわけですから。それって、相撲の行司に似てますよね。物言いがついて、差し違いとなる感じ。なんか、やりたくないわ、その仕事。

いっそ、本当にロボットにするかもしれませんね。ファミレスみたいに。決めポーズを工夫すれば、それはそれで面白いかもです。

失明の危機

ここのところ、身体のあちこちにガタが来て、病院通いが続いています。

一週間ほど前、急に右眼が霞むようになり、クルマの運転がままならなくなりました。

連日、通院した町医者では埒が明かず、紹介状を持って大学病院へ。

イヤなもんですね、診断がつかない中での検査漬け。結局、ぶどう膜炎であろうということになったのです。『名探偵コナン』に出てくる間抜けな警部みたいな医者というものは、どいつもこいつも怪しいぞと気を許していないのですが、さすがに大学病院ともなると、たくさんの症例を扱っているし、アラサーの若い先生ではあるけれど出来が違う。人間を創るのは環境だな、知性が滲み出ているもんな、などと思ったものです。

ロールプレイングゲームよろしく、分業制のあれやこれやを終えて、処方箋を持って薬局へ辿り着きました。

ここまでずっと、番号で呼ばれ続けるのは刑務所以来です。

で、話はここから。

前から思っていたんだけど、薬剤師ってのは、薬を渡す際に、グイグイと尋問するのが常です。医者でもないくせに何なんだ、といつもは感じ悪い私ですが、担当のミヤサカさんの接遇があまりに完璧だったのと、久しぶりに話す若い女性だということもあって、ちょっぴり大袈裟に膨らましながら、サービストークを。今回使用する軟膏が、眼の内側に塗り込むタイプのもので、珍しさからの軽い興奮状態だったんですけどね。

と、ミヤサカさんの顔色が微妙に変わり、医師に確認の電話を入れるから、少し待つようにと。指示された軟膏は、まぶたの裏側に直接塗るタイプじゃないような気がすると言うんです。

結果、間違いでした。医師の書き間違い。大学病院と言えど、若い医者なんかそれだけでダメです。環境が良くても、使えないやつがいる。

それに比べて、入社6年目(思わず聞いてしまいました)ミヤサカさんは立派でした。おかしいものをおかしいと言う。先生への直電です。

そこそこの知識がないと、言えません。てか、クスリの知識は医者よりも薬剤師の方が上なのかもと思ったりもします。

いやぁ、こんなことってあるんですね。

 

混雑ビジネス

今週の『がっちりマンデー』では、混雑ビジネスについて取り上げていました。

人気ラーメン店で行列せずに入店できるアプリだとか、激混みするコンビニを解消する無人レジだとか、イベント会場で混雑する女子トイレの解決策だとか、なるほど顧客の不便や不満こそがビジネスチャンスとばかり、知恵を絞り出すアイデアの人がそこらじゅうにいるもんです。

中でも驚いたのが、数万人規模の集客が予想されるスポーツイベントで、競技場に隣接する駐車場が不足する事案に対応するため、近隣の空いている民家のガレージに目をつけて、個別に契約して貸し出すというそんなバカなの事例です。聞けば、免許返納で使わなくなった車庫ってのも、少なからずあるらしい。カーシェアリングの発展系ということです。

事前の予約制とすることや会場からの距離によって価格を変えることで、混雑緩和の工夫もされています。開始時間前に空いてる場所を求めて、渋滞したりしますから。大したもんだねぇ。こういう仕組みがあれば、使いたいものだと改めて思いました。

 

人気球団

週刊ベースボールが今春の選抜高校野球に登録した633人の選手に「好きなプロ野球チーム」(複数回答有)のアンケートを実施したところ、以下の結果となりました。

1位 阪神 23、6%

2位 ソフトバンク 17、9%

3位 巨人 16、5%

4位 オリックス 10、5%

5位 中日 4、6%

6位 広島 4、3%

7位 日本ハム 4、0%

8位 ヤクルト 3、5%

9位 ロッテ 3、4%

10位 DeNA   2、6%

11位 楽天 2、3%

12位 西武 2、0%

ビックリです。確かに、数年前から観客動員数で甲子園に遅れをとっていて、東京ドームのチケットがプラチナペーパーではなくなっておりましたが、それにしても常勝ジャイアンツが3位とは。あの阪急、じゃなくてオリックスが4位とは。

ちなみに、1987年のデータでは、巨人が44、2%と2位の阪神にトリプルスコアでぶっちぎっておりましたから隔世の感です。

筒香嘉智が日本球界へ復帰するにあたり、ジャイアンツが真っ先に名乗りを上げたそうですが、球団内部がドロドロしている内情を知ると、意外と簡単じゃないような気がします。DeNAに恩義を感じているだろうし。個人的には、西武がいいと思うんだけど、お金で動くならソフトバンクなんじゃないかな?

野球しようぜ! 

『これ余談ですけど…』という番組で、子供に習わせてみたいスポーツランキングというのがありました。

結果は、以下のとおりです。

    男子     女子

1位 水泳     水泳

2位 サッカー   体操

3位 体操     空手

4位 空手     バレーボール

5位 バスケット  サッカー

6位 野球・ソフト バスケット

7位 柔道     バドミントン

8位 テニス    野球・ソフト

9位 剣道     ブレイクダンス

10位 バレーボール テニス

 

男女とも傾向が似通っておりますが、水泳や体操はともかくも、空手というのが意外でした。

そういえば、近所にもいくつか道場みたいなのがあって、不思議に感じていたのですが、子供を通わせるんですね。自分の身は自分で護れってことなんでしょうか? 知らないおじさんに声をかけられても無視しなさいどころか、ここまで徹底させるようです。

大谷翔平でブームに沸く野球の不人気も驚きです。昔だったら考えられないけど、空き地がなくなって、道路や公園でのキャッチボールが禁止されて、親子の年齢差が広がって、金属バットが危険な道具となって…何より少年野球のチームに属することのハードルが高いようです。

ユニフォームや道具を揃えなきゃダメだし、会費も納めなきゃならない。試合があれば、送り迎えが必要だし、チームを支える父兄の人間関係が鬱陶しい。不動産屋然とした監督は、タバコをスパスパ吸うし、やたらと高圧的で、大事な我が子がミスをすると言葉の暴力を浴びせる。なんて話、よく聞きます。子供自身よりも、親に嫌われているスポーツってのが、データで突きつけられました。

 

大谷翔平が全国の小学校にグローブを寄付したのは、そんな背景からのようです。

とりあえず、高校野球の坊主頭を強制的にやめさせた方がいい。そう思います。

あいにくあんたのためじゃない

角田光代のエッセイ『よなかの散歩』(新潮社)の中に書かれていた「女子校的」考察が面白かったので引用します。

 

「女子校に在籍したことがある人は、濃淡にかかわらず女子校的部分を持っている、というのが私の持論である。

(中略)

私の思う女子校的なものとは…

・男子、男性を別の生物と見なしている。根本的理解はあり得ないと無意識に思っている。

・理想の男性像があり、そんな男はいねえよ、と自分で思っていてもその理想を捨てられない。

・悪口で盛り上がるすべを知っている。全く悪口を言わない人を友だちと見なさない。

・自分の自慢が苦手。自分の自慢をするくらいならば、己のダメ話を自ら暴露した方がマシ。

・写真を撮るとき、おすまし顔ができず、わざわざ変な顔、変なポーズを作る。

・人間関係のバランスに、妙に敏感。

 

素晴らしい。私の人生経験に照らし合わせても、しっくりくる話であり、言わんとすることがよ〜く分かります。

観察力の達人である作家のエッセイからは得るものが多く、感受性にノックを受けているような気持ちになるのです。

 

『あいにくあんたのためじゃない』(柚木麻子著・新潮社)は、斬新なタイトルに惹き寄せられました。

過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドルなどを取り上げた短編集です。SNSでの危うい人間関係にも斬り込んだり、コロナ禍の空気感を描いたりと、生きにくい今の世の中で、もがきながら進む人々を皮肉たっぷりに表現しています。

この感じ、女子校的だなぁとネット検索してみたら、柚木麻子は案の定、中高私立の女子校出身者でした。なんか、嬉しい。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 20点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 17点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 17点

【読後感】爽快感・オススメ度 16点

【合計】86点