都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

スパイト行動

結局のところ、コロナ禍においてワクチン注射を一度も行わなかった私は、世間との接点を必要最小限にしていたので、何とか乗り切ってきましたが、それでも少なからず同調圧力的なプレッシャーは感じておりました。他人がどういう考えで、生き方を決めようと関係ないと思うのですが、自分が我慢しているのにこの人は何なんだと考える人はスゴく多い。ほとんどクルマが通らない道の赤信号を無視して渡る人がいると、イラッとするあの感覚です。行きたくない飲み会にイヤイヤ参加してるんだけど、平気で欠席する新入社員に嫌悪感を抱くのもそう。

そういうのって、田舎の人ほどエスカレートします。みんながやってるんだから、お前もやれと。やらなかったら、必殺技の村八分です。

 

「自分が損をしてでも、相手より上に立ちたい」「自分が損をしているのだから、お前も損をすべきだ」そんな心理から引き起こされる行動を「スパイト行動」と呼びます。スパイト(spite)とは英語で「意地悪」の意味です。
緊急事態宣言が解除されても、ほとんどの人がマスクを着用しているのが日本の社会の特徴でもあるわけで、それが必要だからではなくて、他人からの視線の強さを意識してのものです。つまり、職場や学校から家族まで同調圧力の塊である日本の社会はスパイト行動が満ちています。

多数決が嫌いな私は、そういう考え方に同調することができず、ひたすらイライラしています。格差社会というのも、低いレベルでの妥協が生まれ、みんなが貧しいんだったらそれでいいというような自虐的ですらある諦めが世の中を包んでいるようで、気持ちが悪いんだなぁ。

 

プロ野球雑感

開幕してから、リーグ内のそれぞれのチームと戦う一周目を終えて、いろんなものが見えてきました。

(1)投高打低の傾向がますます顕著になった

近年は、三割打者であることが難しくなっており、ホームランも簡単には打てなくなっています。

助っ人外国人に至っては、レギュラーに名前を連ねることすら珍しくなってきました。

だから、カープ堂林翔太選手のような非力な選手が四番を務めています。

(2)大量点が望めなくなって、勝負が僅差で終盤に持ち込まれることが増えた

先発投手がリードを守って、そのまま逃げ切るような展開とはなかなかならず、二番手以降の出来不出来が勝敗を左右します。

それについては、質よりも量の問題が大きく、一人に偏ることがないように起用する采配が鍵を握っているのです。

(3)スモールベースボールが極まった感じ

一点を獲るための戦術が問われています。そのチームにそのための引き出しが、どのくらい用意されているのか? 犠打は大事だけれど、誰にでもさせるべきでないし、走者が二塁にいたとしても、鈍足であるとワンヒットで返っては来られません。それと、点数差によって、表と裏の攻撃の考え方が変わるし、延長戦に備えての投手起用だって単純じゃないことに気付かされているところです。

(4)だからこそ、守備の重要度が増している

余分な点を与えると命取りになるので、打撃を重視した編成は、結果として失敗することが多いです。特に、一塁手を甘く見ない方がいい。昨年、タイガースが優勝したのは大山悠輔選手の一塁コンバートだったことを忘れてはいけません。DeNA日本ハムは、そのうち痛い目に遭うと思います。

(5)新人には過度の期待をしない方がいい

このブログで何度も書いておりますが、即戦力の触れ込みで加入した新人も途中から壁にぶつかるのが普通なので、チームの中心戦力として捉えるべきではありません。シーズンを通して駆け抜ける体力がないことと、弱点をグイグイと突かれてくるからです。巨人とDeNAに危うさを感じます。

 

優勝候補としながらも出遅れてしまったカープですが、秋山翔吾・坂倉将吾・小園海斗が揃って不振なのが理由だから、心配していません。選手の好不調には波があり、たまたま悪いタイミングで噴出してしまったということ。大事なのは鉄壁とも言える守備力で、ホームグラウンドが天然芝であるにも拘らず、ここまでエラーがリーグ最少の3個のみ。内野エラーはショート小園の一つだけで、むしろ毎試合のようにファインプレーが続出しています。そういうのって、投手との関係性が良くなるので、チームに一体感が生まれます。外国人の二人がスタメンから消えたことで、一番から八番までいずれも俊足揃いとなりました。まさに、接戦向きのチーム編成です。

対抗馬はやはり巨人ですね。阿部慎之助監督のマネジメントスタイルは、新井貴浩監督に近いものがあり、キャッチャーの守備力を重視しているのと、投手を無理使いしないのは、去年までの全部勝とうとする原野球に対するアンチテーゼなんでしょう。なかなかやるなぁです。

中日は今だけだと思います。ビシエドをはじめ、石川昂弥・岡林勇希を抜きで戦っての首位なので評価する人もいるでしょうけど、何か好き嫌いで起用する監督の趣味の悪さは変えようがありません。大島公平をベンチに置いているのも謎です。このチームが一体感を持って戦うなんて想像できない。なので最下位予想は変わらないのです。監督が変わったら、強くなりそうだというのも付け加えておきます。

大学病院

がん保険が日本へ上陸したのは昭和49年のことで、当時はその病名を本人に告げることがほとんどなかったため、保険として成立しないと見られておりましたが、給付金の受取人を患者本人以外に指定されることで乗り切り、あっという間に加入者数を増やしたのは周知の事実です。

その裏では、保険請求の手続きを取った際に、絶対に患者本人に知られないような努力が積み重なっていたことを見逃してはいけません。

このときの仕組みとして大きく貢献していたのが、担当者制度です。

顧客が給付金の手続きを取ったとき、保険会社側は、その請求における担当者を固定させました。

これが実に理にかなっていたのです。がん告知がほとんど行われていなかった当時、その事実を知っているのはお医者さんと配偶者と担当者だけってことが多かったため、保険会社も秘密保持に神経を注いでいますよということが伝わったのです。お客様としても、担当者を指名して頼ってくるわけで、そういう密室性が両者の関係性を密にしていました。保険会社は、決められた通りに支払いをしているだけなのに、手続きを終えた顧客から、しょっちゅうお礼の品物が保険会社に送られて来ていたのは信頼されていた証です。

担当者はお客様の疑問に答えるだけでなく、愚痴っぽい話をひたすら聞いてあげたり、励ましたりと、それは親身になって対応していました。

それが1980年代までの話。その後、請求件数が拡大するにつれて、効率を優先させた分業体制となり、担当者制度がなくなったのは時代の流れです。サービス業では、顧客対応を一人で完結させるような業務体制を取っている会社がほとんど絶滅しました。

 

大学病院を受診すると、番号札を渡されて、流されていく自分をすごく感じます。

総合受付→診療科受付→検査担当看護士→専門医師→会計窓口→精算機→調剤薬局

なんかボードゲームをやってるような…見たことないルールがいっぱい押し寄せてくるようで、結構疲弊します。

病気のときは、あんまり考えたくないんですけどね。それぞれの担当者は、管轄外だと質問に対して迂闊に答えない決まりらしく…イライラしました。

世の中のほとんどの組織は、仕事を細かく分けられて、責任の所在を曖昧にする傾向にあります。なんだかなぁ。

 

くふうハヤテ

お笑い芸人がコンビ名をつけるとき、ウエストランドとか千鳥とか、意外と捻らずに面白みのない名前になっているのはもったいないなぁと思います。せっかく何だっていいのだから、ステージを期待させるようなメッセージ性のあるものにすればいいのに、相談して妥協するからなんでしょうか? 錦鯉なんて方向性がわからないし、ライスとかミルクボーイとかニューヨークとか、どう見られたいのか理解できません。

そんな中で、ランジャタイには知性を感じました。蘭奢待正倉院に納められている香木だというのは、調べれば分かるけど、その何だろうを提供しているところが無駄がない。天下人だけが切り取ることを許された香木ってのが野心をも感じさせてくれます。

最近注目されているのが、現役東大生と早大生のコンビで昨年のM1グランプリでベストアマチュア賞を獲ったナユタです。那由多というのは仏教用語から転じた数の単位で、10の60乗あるいはそれ以上とされる極めて大きな数量を言います。これまたスケールの大きな深みのある名前で、ネーミングはこうであって欲しい、ナントカ保険事務所とか株式会社(創業者の名前)みたいなのはつまんねぇなと思うのです。

 

今年からプロ野球の二軍・ウエスタンリーグに新規参入したチーム名は『くふうハヤテ」にはビックリしました。

正式名称は、『くふうハヤテベンチャーズ静岡』です。球団の親会社は、投資会社である「ハヤテグループ」で、そこと資本提携している生活関連サービス企業の「くふうカンパニー」がスポンサーに付いたということです。球場なんかで流行りのネーミングライツってことで、くふうカンパニーもハヤテグループも世間的にほとんど知られていないけれど、このことで一気に全国展開できました。広告料と考えたわけですね。タイガースやジャイアンツに当たるニックネームはベンチャー企業としての両社のイメージを結びつけ、最後に地名をくっつけて地域密着をアピールしています。なるほどの広報戦略。そういう意味では、プロ野球チームは価値が高いということが再認識されたようです。

あとは、観客動員をどうやって仕掛けるか?それは、既存の球団も関わることであり、12から16チームへの拡充もそんなに先の話でないかもしれません。

ゲーム課金の構造

多くのギャンブラーは、家計簿みたいな収支決算の記録を残す習性がありません。

パチンコなんか、球が無くなるたびに追加で投入し続けるから、一体どれほどまで使ったのかがわからなくなる。

麻雀にしても、金銭授受があったとして、その証拠が残るようなことはしない。

競馬も然りで、過去の履歴が明らかになると冷めるんです。こんなに負けたんだと。

だから、意識的に記憶を飛ばします。悪い出来事は忘れるようにする。

そして、勝ったときの快感を大切に保存するように、脳みそがそういう風になってます。

結果、反省なんかしません。良かったことしか覚えていないんだから。

 

水原一平の着服は、450万ドルから1,600万ドルに膨れ上がりました。

聞けば、2021年11月から2024年1月にかけて、19,000回ほどベットしたとのこと。一日にならすと、25回だと言いますから、タバコでも吸うように賭け続けています。まさに依存症ですね。

そして、勝ち金は14,225万ドル(約217億6500万円)で、負け金は18,293万ドル(約279億8900万円)となり、トータルで4,067万ドル(約62億2300万円)の借金を背負った計算になるらしい。それで合点がいきました。217億円勝ったという実績。279万円負けているとしても、217万円勝ったことがあるんだから、ツキが回ってくれば、何とかなるんじゃないかという心理。今は大胆に拝借しているけれど、この後一発当てれば、取り返すことができる。マーチンゲール法です。

お金というのは、現物での取引でないと、感覚が麻痺してしまうようなところがあります。記号に見えてしまったら、それこそが依存症なんだなぁ。

ゼロ打ち

警視庁は警察庁の下部組織にあたるんだけど、警視までの給与支払いについては、東京都が支弁しており、予算の元締めは東京都知事ということになっています。つまり、都知事は警察に対して多大な影響力を持っていて、いろいろ逆らえない現実は公然の秘密です。都知事って偉いんだ。

ってこと、知らなかったけど、石原慎太郎尖閣列島を買おうとするなど、総理大臣以上に伸び伸びやっていたのをなるほどとばかり、思い出します。警察的なものでさえ、蓋をすることができるのを知れば、結構暴走できちゃったりする。う〜ん、石田純一なんか選んじゃいけません。

 

『ゼロ打ち』(相場英雄著・角川春樹事務所)は、 大手新聞社の女性記者が、唐突な解散後の衆議院選挙で選挙報道センターに配属され、激戦区の東京一区を担当することになったものの、政治の裏側のドロドロを知ることになり、政界暗部とマスコミの癒着に斬り込んでいく話です。

ゼロ打ちというのは、選挙の開票開始直後の開票率0%に近い段階で当選確実を打ち出すことをいうのですが、テレビをはじめとするマスコミ各社はそのスピードを競っていて、それはトクダネ争いと同じ価値をもったものだと言います。一般の我々からすれば、どこが先に当選確実を報じようと、どうでもいいことなんだけど、業界の中では違うらしい。どこよりも早く正確に情報を打ち出せるということは、事前の情勢分析も信用できるってわけで、政治を生業にしている人にとっては、たくさんお金を積んでも欲しいネタなんです。例えば、岸田政権が解散を打ち出せないのは、信頼できる筋の情報に基づいているって話で、その拠り所がどこかってこと。プロ野球の順位予想と違って、正確無比が第一なのです。

それと、物語の中に「選挙余剰金」という話も出てきて、これがまたドロドロしていて、まぁ、相場ワールド全開です。時節柄、ほーんと、オススメの一冊です。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 20点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 18点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 19点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 17点

【読後感】爽快感・オススメ度 18点

【合計】92点

 

ハゲ論(2020/5/29分再掲載)

今から40年くらい前でしょうか、『不老林』という画期的な毛生え薬ができたということで、話題になりました。

確か一本が3,500円ぐらい。高いからこその説得力です。こういう商品は、父の日のプレゼントに丁度いいので、売れたでしょうね。

効いたかどうかなんて、関係ありません。とりあえず一回、試してみる。それでいいんです。

育毛関係は、こういう話が多い。即効性がないところが付け目なんだと思います。

 

この市場は、その後、アデランスとアートネーチャーが仕切るようになりました。

帽子業界には、知恵者がいなかったのでしょう。オシャレで通気性のいいのを作ればチャンスだったのにねぇ。

高齢社会の進展とともに、マーケットが拡大し、ちょっと見ではわからないことがテーマとなった、そんな時代です。

 

サザエさんのお父さんやドリフのコントでは定番となった「ハゲ頭=オヤジ」の図式ですが、結婚式CMに出てくる花嫁の父は、100%白髪です。

ハゲはいない。ハゲてると、それまでの苦労が見えないってとこが問題のようです。受刑者もみんな、フサフサでしょう?(違う?)

それは、思い込みでした。ハゲについての偏見。マーケッターが若いと、自分のモノサシで見誤るのです。

 

時代が進み、マーケッターが当事者へ仲間入りすると、「カッコいいハゲ頭」を競い合うようになります。

ヘタに残すぐらいなら、剃っちゃった方がいいと。ハゲの肯定ですね。こういう感覚が大事なんだなぁ。

で、次のムーブメントは、ヒゲです。ハゲとヒゲはセットもの。かけそばとカツ丼みたいな感じ。髭ビジネス、きっとイケる。

 

お前は、どうなんだと言われると…なんとかギリギリでキープしてます。細麺だけど。

考えてみたら、私の名前である「若林」と「不老林」は同義語でした。違うか!?