今から40年くらい前でしょうか、『不老林』という画期的な毛生え薬ができたということで、話題になりました。
確か一本が3,500円ぐらい。高いからこその説得力です。こういう商品は、父の日のプレゼントに丁度いいので、売れたでしょうね。
効いたかどうかなんて、関係ありません。とりあえず一回、試してみる。それでいいんです。
育毛関係は、こういう話が多い。即効性がないところが付け目なんだと思います。
この市場は、その後、アデランスとアートネーチャーが仕切るようになりました。
帽子業界には、知恵者がいなかったのでしょう。オシャレで通気性のいいのを作ればチャンスだったのにねぇ。
高齢社会の進展とともに、マーケットが拡大し、ちょっと見ではわからないことがテーマとなった、そんな時代です。
サザエさんのお父さんやドリフのコントでは定番となった「ハゲ頭=オヤジ」の図式ですが、結婚式CMに出てくる花嫁の父は、100%白髪です。
ハゲはいない。ハゲてると、それまでの苦労が見えないってとこが問題のようです。受刑者もみんな、フサフサでしょう?(違う?)
それは、思い込みでした。ハゲについての偏見。マーケッターが若いと、自分のモノサシで見誤るのです。
時代が進み、マーケッターが当事者へ仲間入りすると、「カッコいいハゲ頭」を競い合うようになります。
ヘタに残すぐらいなら、剃っちゃった方がいいと。ハゲの肯定ですね。こういう感覚が大事なんだなぁ。
で、次のムーブメントは、ヒゲです。ハゲとヒゲはセットもの。かけそばとカツ丼みたいな感じ。髭ビジネス、きっとイケる。
お前は、どうなんだと言われると…なんとかギリギリでキープしてます。細麺だけど。
考えてみたら、私の名前である「若林」と「不老林」は同義語でした。違うか!?