都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

一番大切なお客様

飲食店にとって、最も大切なお客様というのは、どういう人でしょうか? 

 ①オピニオンリーダーとでも言うべき(顔の広い)有名人
 ②どどーんと注文してくれるお金持ち
 ③とってもフレンドリーで、しょっちゅう来店するいわゆる常連さん
 ④ほかの人に薦めてくれる人


どれも大事だけれど、一般的な対応を見ていると、経営者のレベルで①または②、現場では③だと考えているケースが多いと思われます。
誰もが知っているような有名人が来店すれば、クチコミのチャンスが広がります。
その人がタレントだったら、メディアで宣伝してくれるかもしれません。
しかし、その人が有名であるほど、お店側が気を遣わされることが多くなります。
結果、そのほかのお客様への対応がおろそかになる。
いいえ、そうでなくても、周囲にそう思わせがちなのです。特に、①と②が同時に来店していると危うい。

お金持ちというのは、タクシーの遠距離みたいなもので、滅多に出ないような高い料理を気前よくオーダーしてくれる(調理人に気合が入る)し、客単価が上がることで、一発儲かったような気がするけれど、そういう人は舌が肥えていて、美味しいお店をたくさん知っているため、来店する頻度は低いのです。
また、ちやほやされ慣れているから、特別のサービスを要求するオーラが全開で、対応にあたふたする店員の様子を見て、一般客がしらけます。

③はありがたいお客様です。
だからといって、ここと特別な関係を築くのは、一番危険です。

マーケッターの間では、こういうお客様と濃厚な関係を築くお店のことを「文化祭型カフェ」と呼んで、一番ツブれる危険性が高いとしています。


何故か?

飲食店に限ったことではありませんが、商売の難しさは、新規顧客の開拓にあります。最初、そこそこのお客様をつかんでいたとしても、永遠のものではありません。お客様は浮気をします。
ライバルだって多い。
自身の健康を損ねる場合もあります。
転勤していなくなっちゃうことも。

つまり、新しいお客様を獲得する仕組みがないと、最初はそこそこいたお客様も、ズルズル先細っていくのです。


飲食店には、このパターンが非常に多い。
ほとんどのお店には、集客のノウハウがありません。
だから、出来る限り一生懸命、美味しい料理を提供しようとします。
でも、そんなもの、食べてみなけりゃ、分かりません。
もともとの問題点は、新規のお客様が来店しないことなのだから。

「文化祭型カフェ」は排他的な雰囲気を常連客が醸し出しています。
そして、一般にお客様が最も嫌うのは、差別的な対応なのです。
本当は、お店が取るべきコミュニケーションとしては、距離が遠いお客様ほど、丁寧に扱うということと徹底を図るべきです。

さて、お店にとって一番大切なお客様とは、文句なく4番。つまり、頼みもしないのに、お客様を連れて来よう(宣伝してあげよう)と考えている人なのです。

そんな人が、たくさんいるでしょうか?
実際に、自分が気に入った店があると、あまり人に教えたくないような
確かに、誰もがそんな風に、親切ではありません。しかし、ここに大きなクチコミ・コミュニティが存在しているのです。それは、


インターネットにブログやホームページを持っている人

ブログやツイッターを持つ人が増えておりますが、日記のネタなんて、そんなにあるわけじゃない。
だから、それぞれの食事を記録するのが最も手っ取り早い方法になっています。お店側としては、掲載されやすいような特長を持っていればいいのです。
そして、そんなお店こそ、ブログ側にも掲載するメリットがあるからです。
お客様が喜んでクチコミしてくれる。いい話じゃありませんか。


なんて思いながらお店をやっておりましたが、なかなか結果に繋がりませんでした。
現実は厳しいのであります。