お笑い芸人がコンビ名をつけるとき、ウエストランドとか千鳥とか、意外と捻らずに面白みのない名前になっているのはもったいないなぁと思います。せっかく何だっていいのだから、ステージを期待させるようなメッセージ性のあるものにすればいいのに、相談して妥協するからなんでしょうか? 錦鯉なんて方向性がわからないし、ライスとかミルクボーイとかニューヨークとか、どう見られたいのか理解できません。
そんな中で、ランジャタイには知性を感じました。蘭奢待が正倉院に納められている香木だというのは、調べれば分かるけど、その何だろうを提供しているところが無駄がない。天下人だけが切り取ることを許された香木ってのが野心をも感じさせてくれます。
最近注目されているのが、現役東大生と早大生のコンビで昨年のM1グランプリでベストアマチュア賞を獲ったナユタです。那由多というのは仏教用語から転じた数の単位で、10の60乗あるいはそれ以上とされる極めて大きな数量を言います。これまたスケールの大きな深みのある名前で、ネーミングはこうであって欲しい、ナントカ保険事務所とか株式会社(創業者の名前)みたいなのはつまんねぇなと思うのです。
今年からプロ野球の二軍・ウエスタンリーグに新規参入したチーム名は『くふうハヤテ」にはビックリしました。
正式名称は、『くふうハヤテベンチャーズ静岡』です。球団の親会社は、投資会社である「ハヤテグループ」で、そこと資本提携している生活関連サービス企業の「くふうカンパニー」がスポンサーに付いたということです。球場なんかで流行りのネーミングライツってことで、くふうカンパニーもハヤテグループも世間的にほとんど知られていないけれど、このことで一気に全国展開できました。広告料と考えたわけですね。タイガースやジャイアンツに当たるニックネームはベンチャー企業としての両社のイメージを結びつけ、最後に地名をくっつけて地域密着をアピールしています。なるほどの広報戦略。そういう意味では、プロ野球チームは価値が高いということが再認識されたようです。
あとは、観客動員をどうやって仕掛けるか?それは、既存の球団も関わることであり、12から16チームへの拡充もそんなに先の話でないかもしれません。