昔、広報課の仕事をしていたときに、隣りの部署である宣伝課がやっていることにイライラしていました。それは、お金の使い方が違うからです。
新聞やテレビを相手にする場合、広告代理店がその窓口となるわけですが、そもそもその広告は、もともと値段のないものに、ビックリするような言い値の価格で買い取らされるという仕組み。根拠は、これまたいい加減な販売部数及び視聴率です。
その広告を打ち出すことによって、どのくらいの利益が上がったかなんてわかりません。
すべては、皆さん、そうやってますよという慣習に従わされるのです。
とはいえ、メディアの力は絶大なので、たくさん露出していることがステータスでもあって、これに芸能人が絡んだりして、企業の方からもにじり寄ったりする図式です。
だけど、コロナ後の世界は、コスト管理が厳しくなります。
イメージ戦略を考えるならば、企業の社会的責任を中心に置いた方がいいという考え方。
「ないよりもあったほうがいい」ような広告やそれに関わる仕事は、急速に萎んでいきます。
このように、在宅勤務が進んでいくと、「急がなくていい仕事」「やらなくてもいい仕事」がハッキリと浮かび上がります。その結果、「必要ない部署」「役に立っていない人間」もわかってしまう。
コスト意識が低かった会社にとっては、収益性を高めるチャンスでもあるのです。